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2020年2月1日(土)

カジノ推進 土台ぐらり

衆参予算委 塩川・大門議員が追及

 カジノ汚職事件を受けて衆参両院の予算委員会が31日開いた集中審議。日本共産党の塩川鉄也衆院議員、大門実紀史参院議員の追及は、あくまでカジノ解禁を推進するという安倍晋三政権の土台を掘り崩すものとなりました。(竹腰将弘)


 塩川議員は、カジノを統制する行政組織として新設されたカジノ管理委員会の事務局職員に、カジノ誘致自治体やカジノ企業と関係がある監査法人から職員が採用されており、公正・中立の看板が成り立たないことを明らかにしました。

 答弁にあたった武田良太カジノ管理委員会担当相は「わが国に存在しなかったカジノ事業、いままで誰も経験したことのないカジノ事業を管理監督しなければならない。カジノの全体像、細部にまで知見がないと管理できない」とのべました。

 日本にこれまでなかったカジノだから、カジノ推進側の事業者を管理委員会に引き込むしかない―あまりに無責任な答弁です。

 塩川氏が「やったことのないものならやらなければいい」ときりかえすと、委員会室から「そうだ」という声があがりました。

 大門氏は、国会でカジノ解禁を先導したカジノ議連(国際観光産業振興議員連盟)の事務局長などを務めた萩生田光一・文部科学相に矛先を向けました。

 大門氏が昨年8月の大阪市内のカジノ推進派集会での萩生田氏の講演内容を紹介すると、萩生田氏の表情はみるみるこわばり始めました。

 カジノの営業期間が初回10年、その後5年ごとに更新となっていることについて「10年たったときに、知事や市長や議会の構成がかわって『やっぱりあんたたち出て行ってくれ』といっても訴訟になる」という住民合意よりもカジノ企業のもうけをあけすけに擁護した発言に委員会室にはどよめきが。

 萩生田氏は「文科相として出席しているこの場では答えられない」といったんは答弁を回避。重ねて答弁を促され「そのうえであえて発言する」ともったいつけたうえ「お好きな部分だけをとってこのメモをつくった」と難癖をつけました。しかし、その後の弁明は、結局この発言の趣旨を認めるものでした。

 「住民が嫌だと言ってもやめさせない」カジノは、いま止めなければなりません。


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