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2020年1月24日(金)

首相失格の答弁

衆院本会議 志位委員長が感想会見

 日本共産党の志位和夫委員長は23日の衆院本会議での代表質問後に記者会見し、安倍晋三首相の答弁について「全体として聞いたことにまともな答えがありませんでした。首相失格の答弁でした。引き続き徹底追及していきます」と述べました。

 志位氏は、「桜を見る会」をめぐる安倍首相の買収疑惑や、公文書管理法違反に関する昨年の12月の参院本会議での首相の答弁が虚偽ではないかとの指摘に対する安倍首相の答弁を批判。「予算委員会での一問一答では、どの一問をとっても全部“詰み”になっていくような話であり、引き続き、桜、カジノ、徹底的にやっていきたい」と表明しました。

 自衛隊の中東派兵をめぐり、安倍首相が日本は当事者でないから「法的評価について確定的なことを申し上げることは差し控える」と述べたことについて、「一番深刻な最近の空爆による殺害という問題について法的評価もなしに、自衛隊を出すのかという非常に深刻な矛盾を抱え込んでしまったということになります」と指摘しました。

 ジェンダーギャップに関する安倍首相の答弁について、「具体論に入っていくとひどい答弁だった」と指摘。男女の賃金格差、選択的夫婦別姓、同性婚の質問に対する安倍首相の答弁を批判しました。

 この中で、安倍首相が憲法24条を持ち出して同性婚は「憲法上想定されない」と答弁したことについて、「とんでもない憲法の曲解だ」と批判しました。

 その上で、「憲法24条は『婚姻は、両性の合意のみ』となっており、大事なのは『のみ』ということです。つまり戦前の家制度のように、戸主の許可がないと婚姻できないとどんなに当事者が愛し合っても婚姻できないと、こういう戦前の家制度を全部なくすというのが、戦後の憲法24条です」と指摘。「憲法上も同性婚を認めるということが当然の帰結だと考えており、憲法を持ち出して同性婚は想定していないという安倍首相の答弁は、憲法学者のなかではおよそ通用しない議論です」と指摘しました。

 22日の衆院本会議で選択的夫婦別姓を取り上げた国民民主党の玉木雄一郎代表の質問に対して自民党席から「だったら結婚しなくていい」とのやじが飛んだことを問われ、「自民党・安倍首相の考え方をそのまま代弁したやじであり、許し難いものです」と指摘。「どれだけ当事者を傷つけるか。まったく分かっていない。同姓こそが家族であり、それ以外は家族でないという、古い戦前の家族観にとらわれている発言であり、戦前の家制度への回帰を図るという思想が根底にある許し難いやじです」と批判しました。


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