2020年1月21日(火)
日本共産党国会議員団総会
志位委員長のあいさつ
日本共産党の志位和夫委員長が20日の党国会議員団総会でおこなったあいさつは次のとおりです。
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おはようございます(「おはようございます」の声)。通常国会の開会にあたりまして、ごあいさつを申し上げます。
歴史的成功をおさめた党大会――成果を存分に生かし野党連合政権に道開く国会に
日本共産党第28回大会は、内外の来賓の方々の激励、全党の奮闘と努力によって、歴史的成功をおさめることができました。(大きな拍手)
16年ぶりに行われた綱領改定によって、21世紀の世界の見晴らし、未来社会への見晴らしがグーンとよくなりました。
第一決議によって、共闘の前進と日本共産党の躍進――二つの大仕事を統一的に進めるたしかな道筋が示されました。
第二決議によって、党創立100周年にむけて、党勢を3割増やすという大目標とそれをやりきる大方針が、全党の決意となりました。
みなさん。この国会では、歴史的成功をおさめた党大会の成果を、縦横に、存分に生かした論戦と活動に取り組もうではありませんか。(拍手)
党大会では、共闘をともにたたかう3政党・2会派・ゲストの方々から連帯のごあいさつをいただきました。3年間の共闘の発展を生きいきと反映する素晴らしいごあいさつでした。重ねて感謝を申し上げたいと思います。(拍手)
この成果も生かして、この国会を、市民と野党の共闘をさらに大きく発展させ、野党連合政権に道を開く国会にしていこうではありませんか。(拍手)
「追及」とともに「希望」を語ろう――通常国会に臨む基本姿勢
私は、この国会に臨む基本姿勢として、「追及とともに希望を語ろう」ということを訴えたいと思います。
「桜」疑惑、カジノ汚職の徹底究明で、今度こそ安倍政権に引導を渡そう
「追及」という点では、「桜を見る会」疑惑、カジノ汚職、公選法違反の疑惑で辞職した2人の大臣の問題をただしていきます。これらはすべて安倍首相を直撃する大問題であります。
にもかかわらず安倍首相のとっている態度はあまりにひどい。「桜」疑惑に対しては、“隠す”“捨てる”“逃げる”の3点セットですが、そうはいきません。カジノ汚職についても、あれだけの大問題が噴き上がっているにもかかわらず、知らん顔を決め込み、カジノ解禁スケジュールをそのまま進めようとしています。
こんなことがこのまま許されるならば、日本に民主主義はなくなり、無法国家になってしまうではありませんか。野党共闘で徹底的に追及することを、ここに宣言したいと思います(拍手)。力を合わせて真相を徹底究明し、今度こそ安倍政権に引導を渡そうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
消費税の5%への減税、社会保障充実への切り替えで暮らしに希望を
「希望」という点では、内政・外交ともに行き詰まった安倍政治の問題点をただすとともに、日本共産党としての希望ある対案を大いに示していきたいと思います。
消費税10%が、新たな大不況を引き起こしつつあります。それにくわえて安倍政権は、「全世代型社会保障大改悪」を押し付けようとしています。これは、「社会保障のため」という増税の言い分が、ウソ偽りだったことを自ら証明するものではありませんか。
暮らし破壊の亡国の政治を止め、消費税を緊急に5%に減税し、社会保障を切り捨てから拡充に切り替えようではありませんか。あらゆる問題で、暮らしに希望がもてる政治をつくるために、国民の不安や苦しみに心を寄せ、その願いを実現するための大論戦を展開しようではありませんか。(拍手)
対米従属は「自滅への道」――日米安保条約廃棄を国民多数のものにする努力を
異常なアメリカ従属政治の矛盾が噴き出しています。
この間、トランプ大統領の指示で、米軍によるイラン司令官殺害という事態が起こりました。この行為が、国連憲章を蹂躙(じゅうりん)した無法な先制攻撃であることは明瞭であります。
にもかかわらず安倍首相は、この無法に対する批判を一言も言いません。そしてトランプ大統領言いなりに、中東への自衛隊派兵を開始しました。この無謀で危険なたくらみを直ちに中止することを強く求めるものであります。(拍手)
いま日本政府がやるべきは自衛隊派兵ではありません。トランプ大統領にイラン核合意への復帰を求める外交努力こそ、憲法9条をもつ国の政府がやるべきことではないでしょうか。
昨日、日米安保条約改定の調印から60年を迎えました。安倍首相は記念式典でのあいさつで、「日米安保は不滅の柱」だとのべました。私は、対米従属は「自滅への道」だと言いたいと思います(「そうだ」の声、拍手)。未来永劫(えいごう)この異常な従属の体制を続けることを信じて疑わないというのは、国の独立も主権も投げ捨てた態度と言わなければなりません。
辺野古新基地問題、異常な米軍への「思いやり予算」の問題など、直面する問題の一つひとつに取り組みながら、従属の根本にある日米安保条約を廃棄し、本当の独立国といえる日本をつくる――この日本改革の大目標を、国民多数のものにする努力を大いに強めようではありませんか。(拍手)
核兵器禁止条約、ジェンダー平等、気候変動問題などでも新鮮に解決の道筋示そう
財界中心、アメリカ従属の政治では、もはや日本はやっていけません。このことがあらゆる問題でいまや明瞭であります。この二つのゆがみをただす日本共産党ならではの対案をあらゆる分野で掲げ、その実現を求める論戦を縦横に展開していこうではありませんか。(拍手)
そのさい、改定綱領に新たに明記した核兵器禁止条約、ジェンダー平等、気候変動の抑制などの人類的課題も、国会の場で新鮮に提起し、大いに議論し、解決の道筋を示していくことを訴えたいと思います。(拍手)
大激戦の京都市長選――福山候補の勝利で日本中に「福」を広げよう
昨日から、京都市長選が始まりました。現職候補と「つなぐ京都2020」の福山和人候補との事実上の一騎打ちの大激戦となっております。
福山さんの勝利で、京都の暮らし、京都のまちに福を呼び込み、日本中に福を広げる、そういう結果を出していこうではありませんか。「鬼は外、福は内」、そういう結果を出していきたいと思います。
勝利のために、全国のみなさんのご支援を訴えるとともに、国会議員団としても全力を挙げる決意を固め合おうではありませんか。がんばりましょう。(拍手)
党創立100周年に向け、党勢3割増をやりとげ、日本の世直しを
最後に、全党はいま、1月末までを期限とする「党勢拡大大運動」の目標達成のための奮闘を続けております。2月からは、2022年の党創立100周年に向けて、党勢の3割増をかちとるという新たな挑戦がスタートします。
多くの国民のみなさんに、この党をさらに大きくしていこう、この党の一員になってともに日本の世直しをやっていこうと思っていただけるような奮闘を、衆参国会議員団が力を合わせて行うことを訴えまして、ごあいさつといたします。
みなさん、ともにがんばりましょう。(拍手)