しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年1月18日(土)

三菱重工は謝罪早く

10年ぶり 元挺身隊員、本社で面談

「徴用工」判決で

写真

(写真)「女子勤労挺身隊」訴訟の原告の梁錦徳さん(右から3人目)を交えてコールする「金曜行動」=17日、東京都千代田区・三菱重工本社前

 戦時中に三菱重工から強制連行や強制労働の被害を受けたとして2018年11月に韓国大法院(最高裁)が同社に損害賠償を命じた裁判の原告らが17日、東京・千代田区の同本社ビルで担当者と面談し、被害者、原告側との協議再開を求める要請書を手渡しました。原告本人と三菱重工の面談は10年ぶりです。

 面談には原告の梁錦徳(ヤン・クムドク)さん、日本の支援者ら4人と三菱重工の総務担当の2人が参加。梁さんは「(原告は)死を前にしているのに何ら謝罪もない。一日も早く、未払い賃金を含めて包括的に解決してほしい」と訴えました。

 面談後、「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊訴訟を支援する会」の高橋信共同代表は「三菱側は梁さんの気持ちの話をきちんとメモに取り、真剣に話を聞いていた」「会えば次につながる」と語りました。

 三菱重工は戦時中、名古屋市や広島市などの工場で韓国人らを「徴用工」や「女子勤労挺身隊」として強制動員。梁さんは当時10代で「女子勤労挺身隊」として名古屋市の航空機工場で強制労働の不法行為を受けました。

 面談の最中、同本社前で原告らを支援する500回目の毎週の「金曜行動」が行われ、韓国から20人超が参加し、「三菱は謝罪と賠償をせよ」などとコール。高橋氏は「500回の『行動』が面談を実現させた」と語りました。

 面談に先立つ同日朝には、外務省前でも行動。高橋氏によると外務省は「係争中のため原告には会えない」と拒否しました。


pageup