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2019年12月20日(金)

根室漁船連行

家族「早く帰って」

紙氏「日ロ外相会談で主張を」

 北方領土の歯舞群島付近でタコ空釣り縄漁をしていた北海道根室市の漁船5隻がロシア国境警備局に国後(くなしり)島古釜布(ふるかまっぷ)に連行された問題で、日本共産党の紙智子参院議員は19日、外務省に同日の日ロ外相会談で取り上げるよう求めました。

 連行されたのは、根室市内の漁協に所属する5隻。根室に戻った3隻を含む8隻がタコ漁をしていた海域は、日ロ間の協定に基づく「安全操業」が認められていますが、近年、ロシア側の「臨検」が増えています。

 「漁船が国後に連行された。地元はみんな心配している」。紙氏に18日、共産党元市議の神忠志さんから電話が入りました。紙氏は翌19日朝、外務省に説明を求めました。

 外務省によると、連行された5隻はいずれも日帰り操業の船で、飲食物や薬はほとんど積んでいません。水産庁と漁協が協力し、3日分の物資を国後島に届けると言います。

 紙氏は「茂木敏充外相は本日の外相会談の冒頭で、乗組員が一刻も早く帰ることができるよう強く主張すべきだ」と要求。外務省担当者は「議員からの要請を大臣に伝える」と答えました。

 連行された漁船の船主兼船長の家族は「乗組員5人の体が一番心配です。レトルト食品や米、飲み物などを用意し、乗組員の家族が着替えをそろえ、漁協に渡しました。早く帰ってほしい。早く顔を見たい」と話しています。


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