2019年12月14日(土)
COP25inマドリード
「気候野心連合」73カ国に
国別削減目標 日本は消極的
【マドリード=遠藤誠二】スペイン・マドリードで開かれている国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)のシュミット議長(チリ環境相)は12日までに、パリ協定の目標である今世紀末までの地球の気温上昇を1・5度未満に抑えるための「気候野心連合(CAA)」に、これまでに73カ国、14州・地域、398都市、786企業などが参加したと発表しました。
CAAは、国連の「気候行動サミット」がニューヨークで開かれた9月にCOP25議長国チリのイニシアチブで発足。加盟する国や地方政府・自治体などは、2050年までにCO2などの排出を実質ゼロにするため、2020年の排出削減の国別目標(NDC)見直しでより野心的な目標引き上げを表明しています。
73カ国とは別に、欧州の11の国が、NDC引き上げにむけすでに国内での手続きを始めています。
シュミット議長は11日に、「私たちは、世界的規模で野心を打ち出すことを強めている。野心的なNDCは必要であり可能。より多くの指導者がこの取り組みに参加している」と述べました。日本のNDCは2030年までに26%を削減(2013年比)するという他国に比べ低い目標ですが、現在まで、NDCの引き上げを表明していません。11日に行われた小泉進次郎環境相によるCOP25演説でも触れられませんでした。NDCをめぐっても、日本の消極姿勢が目立ちます。