2019年12月13日(金)
業者採点 ミス割合 示さず
記述式大学入試 野党に文科省
合同ヒアリング
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2020年度から始まる大学入学共通テストへの記述式問題の導入についての野党合同ヒアリングが12日、国会内で開かれました。採点の民間業者への委託について、責任を持たない文部科学省の姿勢があらわになりました。
野党はこの間、採点業務を受託した「学力評価研究機構」の信頼性の確認のため、同機構の過去の模擬試験での採点ミスの割合を報告するよう要求していました。大学入試センターの白井俊試験・研究統括補佐官は「事業者の機密情報であり、所管する文科省も含め、外部には提供できない」と拒否しました。
日本共産党の畑野君枝衆院議員は「文科省は重要な情報が得られないのに、採点ミスはないものだとどうして確約できるのか」と追及。同省の西田憲史高等教育局大学振興課長は、入試センターと事業者との「業務請負契約」を盾に、事業者の信頼性を保証する根拠を示しませんでした。畑野氏は「国が全く責任を持ってないということだ」と厳しく批判しました。
同日、萩生田光一文部科学相が、採点の質や公平性の確保などの問題解決が困難だと判断し、来週にも延期を表明するとした報道の真偽について問われた西田氏は、「課題への対応策についての方針を年内には固めたい」と繰り返し、明らかにしませんでした。