石炭固執　怒り買う　環境相演説

　【マドリード＝遠藤誠二】小泉進次郎環境相は１１日、国連気候変動枠組み条約第２５回締約国会議（ＣＯＰ２５）の閣僚級会合で演説し、内外から批判を受けている日本の石炭政策について、石炭削減にむけた施策は示さず、ＣＯＰ２５で呼びかけられているパリ協定の目標にむけた温室効果ガス削減の野心的な目標（ＮＤＣの引き上げ）も提示しませんでした。この姿勢に世界から失望と怒りを買っています。

　小泉環境相は、「国際社会から、石炭政策を含め厳しい批判があることも承知」していると言いながら、「ＣＯＰ２５までに、石炭政策について新たな展開を生むには至らなかった」と語り、脱石炭の考えはないと表明しました。

　小泉氏はまた、「われわれは脱炭素化に完全にコミットしているし、必ず実現する」と述べるだけで、気候変動対策の主要な施策も明確に示しませんでした。