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2019年12月12日(木)

COP25inマドリード

「時間ない。行動を」

閣僚級会合 野心的目標へ訴え次々

 【マドリード=遠藤誠二】スペインの首都マドリードで開かれている国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議は10日、閣僚級会合が始まりました。政府代表らは、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の始動に合わせ、各国が野心的な温室効果ガス排出削減の目標(NDC)を掲げることを主張しました。

 閣僚級会合は10日午前の開会後、太平洋島しょ国の大統領や首相が演壇に上がり訴えました。トンガのトゥイオネトア首相は、海岸の浸食などの被害を受けている同国の現状を説明。「太平洋小島しょ途上国(PSIDS)だけでなく、われわれがいつも故郷とよぶ地球が生き残るため世界諸国が確約した最初のステップがパリ協定だ。行動の時は今だ」と述べ、今世紀末の気温上昇を産業革命時から1・5度に抑えるための野心的な削減目標設定をよびかけました。

 フィジーのバイニマラマ首相は、「人類が科学的知見の放棄というおぞましい別の危機の最前線に立たされていることを太平洋諸国は懸念する」と述べ、トランプ米政権など気候変動の科学的根拠を認めない人たちを批判しました。

 気候変動枠組み条約(UNFCCC)のエスピノーザ事務局長は、「科学的な証拠は、まったくもってわれわれが正しい道に進んでいないことを示している」「(ある)政府はいまだに化石燃料の産業に補助金をだし、われわれの消費生活は少ししか変化しておらず、国連の報告書はいまだ温暖効果ガス排出が上昇していると指摘している」と言明。「私のメッセージは、あなたの決断と指導力が必要であり、時間は残されていないということだ」と警告を発しました。


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