2019年12月8日(日)
国会の原発監視必要
藤野氏に参考人が主張
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衆院原子力問題特別調査委員会は5日、専門的見地から助言を得るための「アドバイザリー・ボード」(会長=黒川清・元東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員長)を開きました。
参考人からは、国会事故調の国会に対する提言に基づき、規制当局や政府、電力事業者への国会の監視強化を求める意見が相次ぎました。
日本共産党の藤野保史議員は、政府が旗振り役となり2018年に電気事業者連合会(電事連)の枠を超え、電力会社・メーカー・関係団体からなる原子力エネルギー協議会(ATENA)が設立されたことを紹介。これまで電事連が原子力規制委員会と非公開の面談を重ね原発の検査制度見直しに注力してきたことを指摘し、「ATENAが電事連よりも大きなスケールで、『対話』と称した規制委員会への『干渉』の度合いが強まる。『規制の虜(とりこ)』が復活する」と懸念を示しました。
黒川氏は「おっしゃるとおりだ」と述べ、福島第1原発事故以降、世界では脱原発への変化が生じる中、日本だけが原発を推進していると指摘。その背景に「金目のものがある。国会がしっかり見ていかないといけない」と主張しました。