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2019年12月5日(木)

日米貿易協定 教員変形労働制 採決に抗議

共同の力で安倍政権倒そう

国会前で緊急行動

 国民の意見に耳を貸さず十分な国会審議もないまま参院本会議で4日、日米貿易協定承認案や公立教職員給与等特別措置法改定案が自民、公明などの賛成で可決、成立しました。参院議員会館前には各団体や市民らが集まり、「強引な採決は許さない」と怒りの声をあげました。今後につながる答弁を引き出し、運動も広がったと述べ、「共同の力で、悪法を推進する安倍政権を倒そう」と決意を語りました。


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(写真)「安倍内閣は退陣せよ」とシュプレヒコールする緊急国会行動の参加者=4日、参院議員会館前

 参院議員会館前の緊急国会行動には200人(主催者発表)が集まり、「日本の農業を守れ」「教員の変形労働時間制導入はやめろ」とこぶしをあげました。

 主催者あいさつした新日本婦人の会の米山淳子会長は、「桜を見る会」疑惑にまみれ、悪法を成立させた安倍政権と与党を批判。「国民にまともな説明すらしようとしない。これ以上、この政治を続けさせるわけにはいきません。必ず退陣に追い込みましょう」と訴えました。

 各団体から発言があり、全国食健連の舘野豊事務局長は「この日を絶対に忘れない。国民の願いに背いた議員は次の選挙で必ず辞めてもらう。たたかいの始まりです。共同の広がりを確信に、安倍政権を倒そう」と語りました。

 全日本教職員組合の檀原毅也書記長は、野党の奮闘で、「変形労働時間制」を学校現場に導入させない力になる答弁を引き出せたと紹介。「先生を増やさなければ、長時間労働は解決できません。それを勝ちとるのは、これからの私たちのたたかいです」と呼びかけました。

 日本共産党の井上哲士、紙智子両参院議員が参加。井上氏は「桜を見る会」疑惑にもふれながら、民主主義の土台を破壊する安倍政権は終わらせなければいけないとのべ、「市民と野党の共同で、安倍政権を倒すたたかいを広げましょう」と呼びかけました。

 国民大運動実行委員会、安保破棄中央実行委員会、中央社会保障推進協議会の3団体が主催しました。

地域から行動広げる

全国食健連など

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(写真)日米貿易協定の採決に抗議する人たち=4日、参院議員会館前

 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)、TPPプラスを許さない!全国共同行動は、参院議員会館前で参院本会議での日米貿易協定承認案可決に抗議し、「日米FTA絶対反対」と怒りの声を響かせました。

 全国食健連の砂山太一全農協労連委員長は「国会前での行動、各地での対話が政府・与党を追い詰めてきた。小さい子を連れたママたちが参加するなどこれまでにない共同となった」と強調。「私たちはあきらめない。引き続き共同を広げ、運動を飛躍させていこう」と呼びかけました。

 抗議には、各地の農民、消費者、子どもを抱いた母親などが駆けつけました。

 岩手県農民連の岡田現三事務局長は、県内七つあるJAの全組合長が日米貿易協定を含む安倍政権の農政に反対と述べていると紹介し、「これからも地域から声をあげていきましょう」と語りました。

 この間、抗議行動に通い続けてきた1歳4カ月の子どもを連れた新潟県の女性(31)もスピーチ。「採決はとても許せない。安倍首相は(事実を)隠し、説明をしない史上最低の首相です」と憤り、「このトップを代えなければこの国が壊れてしまう。農家を含め草の根で行動を広げていきたい」と語りました。

“職場に導入させない”

全教・全労連など

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(写真)給特法改定案の拙速な採決に抗議する人たち=4日、参院議員会館前

 給特法改定案の可決直後、参院議員会館前で抗議行動がおこなわれました。

 全日本教職員組合(全教)の小畑雅子委員長は、改定案の不当性、欺まん性が明らかになってきたもとで、拙速に採決が行われたと批判。反対署名は約9万人に達し、運動は広がっていると述べ、「どの職場にも変形労働制を導入させないたたかいはこれから。子どもたちの笑顔輝く学校へ、先生を増やして長時間労働なくすたたかいを広げていこう」と呼びかけました。

 全労連の長尾ゆり副議長は「先生はもっと忙しくなり、子どもたちは『先生あのね』と話しかけられず、今まで以上に窮地に追い込まれる。現場に入れさせない運動をつくりだそう」と訴えました。

 各地の組合から「審議で『無理やり押し付けることはできない』など、立憲野党が多くの到達点を築いてくれた。現場でたたかう力にしていく」(北村純一埼教組委員長)などと発言がありました。

 全教の吹上勇人書記次長は、「都道府県・政令市で条例づくりをさせず、悪法を絶対に学校現場に入れない運動をさらに強めよう」と呼びかけました。

 日本共産党の畑野君枝衆院議員、吉良よし子、井上哲士、伊藤岳の各参院議員が参加し、「導入阻止へ現場のたたかいと連帯して奮闘します」(吉良議員)と述べました。


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