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2019年12月2日(月)

催涙弾の健康被害 深刻

香港区議選後初の週末 集会やデモ

 【北京=釘丸晶】香港の民主派が歴史的勝利を収めた区議会(地方議会)選挙(11月24日)後、初めての週末となった30日と1日、各地で集会やデモが行われました。6カ月近く政府への抗議行動が続くなか、警察がデモ隊排除に使う催涙弾による市民への健康被害の深刻化が懸念されています。香港メディアによると香港島中心部で1日、「子どもに催涙弾はいらない」とした親子集会が開かれ、数百人が参加しました。

 発起人の江承昌さんは、「政府は催涙弾の成分を公表していない。香港で過去数カ月に及ぶ催涙弾の集中的使用は前例のないもので、その影響を知るため誰もが明確な証拠を必要としている」と訴えました。夫と5歳の娘と参加した女性は、催涙弾の残留物の影響で重度の湿疹に悩まされ、娘も咳や下痢が止まらなかったと告発。「通学路でも催涙弾が発射され、健康への影響が心配だ」と話しました。

 集会では当選した次期区議会議員も次々と発言。新界地区北区で再選され、立法会(議会)議員を兼務する林卓廷氏は、催涙弾の成分を公表しない政府や警察を批判し、「立法会と区議会で引き続き問題を追及していく」と語りました。

 区議選で民主派が25議席を独占した九龍地区の黄大仙では30日夜、当選を祝う集会に約300人が参加しました。

 同地域に住んで20年の男性(65)は地元メディアに対し、区議会は意味がないと思っていたが、集会やデモに参加し「政府は常軌を逸し、暴政を行っている」と実感したことから、初めて区議選に投票したと語りました。当選者に「市民生活をよくするために尽くし、市民の思いを議会に届けてほしい」と期待を寄せました。

 1日は「香港人権・民主主義法」を成立させた米国に感謝を伝えようと米国総領事館まで行進が行われたほか、九龍地区でもデモがありました。


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