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2019年12月2日(月)

パリ協定運用ルールが焦点

COP25きょうから

 【マドリード=遠藤誠二】国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が2日からスペインの首都マドリードで始まります(13日まで)。地球温暖化防止対策の国際的枠組み=パリ協定の運用ルールで、まだ決まっていない温室効果ガス削減量の国際取引の仕組みなどで合意した上で、同協定を2020年に実行させることができるかどうか注目されます。

 国際取引は、パリ協定6条に規定されており、他国への支援で温室効果ガスを削減した場合、自国の削減分に算入できる制度。この運用についての決定が持ち越されたままです。

 パリ協定は、産業革命以降の世界の気温上昇を2度より十分低く抑え、1・5度未満に抑える努力をすることを目標に掲げています。1・5度の目標のためには、2030年に温室効果ガス排出を45%、2050年までに実質ゼロにする必要があり、現行の各国の目標では不十分です。20年のパリ協定始動にむけ、COP25で各国がより意欲的な目標を再提示するか注視されています。

 二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの世界第2の排出国である米国は11月、パリ協定からの離脱を正式に通告。同会議で、気候変動対策に逆行するトランプ米政権への批判が噴出することは必至。また、石炭火力発電にまい進する日本政府の姿勢も改めて問われます。

 COP25は当初、南米チリのサンティアゴで開催される予定でしたが、同国の治安悪化にともない、マドリード開催となりました。議長国は引き続きチリが務めます。


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