2019年11月23日(土)
記述式試験導入中止を
畑野氏「問題の根本は民間委託」
衆院文科委
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日本共産党の畑野君枝衆院議員は、22日の文部科学委員会で大学入学共通テスト問題について、下村博文元文科相が英語民間試験利用で「文科省は東大に指導すべき」だと昨年4月に発言した問題で、下村氏が「東大の現場が足を引っ張って進まない」と大学への介入を促したと批判しました。
萩生田光一文科相は「文科省が下村発言を受けて東京大学に指導したことはない」と述べました。
畑野氏は、共通テストへの記述式の導入について、2016年の文科省高大接続システム改革会議で五神真東大総長が「大学と受験生との出題、解答、採点を通じた『対話』である」とのべたことを紹介。共通テストの採点プロセスで「学力評価研究機構」の採点者と、問題を出題した大学入試センターの作問者との連携がないため、50万人の受験生との「対話」が成り立たず、公正・公平が保障されない欠陥があると告発しました。
大学入試センターの義本博司理事は「採点責任者と協議を進める」と答弁。畑野氏は、アメリカの私立大学で共通テストにあたるSATやACTで、記述式にあたる「エッセイ」の利用をやめた大学が相次いでいるとして、共通テストでの記述式導入の中止を求めました。
さらに、入試改革を議論した高大接続システム改革会議で、記述式の採点に民間事業者利用には批判の声が出ていたことを紹介。なぜ民間利用が決定されたのかを公開するよう求めました。