2019年11月18日(月)
記者への性暴力“長崎市は謝って”
新聞労連などシンポ
長崎市幹部から2007年に取材中に性暴力を受けたとして、女性記者が市を訴えた訴訟をめぐり、新聞労連と「長崎市幹部による性暴力事件の被害者を支える会」は17日、同市で「#MeTooとメディア 私たちは変われるか」と題するシンポジウムを開催しました。新聞労連と一般参加者110人が出席しました。
原告代理人の中野麻美弁護士は「平和は、ハラスメントの根絶と不可分だ。長崎市が平和都市を自認するなら、一日も早く責任を認めてほしい」と声を詰まらせました。
性暴力に抗議する「フラワーデモ」の呼びかけ人で作家の北原みのりさんは「『慰安婦』問題でも、日本の社会は性暴力に向き合わず、放置してきた」と強調。同じ姿勢が、市の態度に表れていると批判しました。
長崎市は14年、日弁連から謝罪を勧告されましたが、5年たった今も応じていません。
討論では、メディア側にも、性暴力に対し不十分な面があるとの声が上がりました。
元テレビ朝日記者でハフポスト日本版記者の湊彬子さんは「テレビの報道局などは人数も少なく、同質性の高い組織。社会の変化にも気づきにくい」と指摘。「建前でなく、報道現場の意識の根本が変わる必要がある」と話しました。