2019年10月31日(木)
米軍パラシュート訓練中止求めよ
沖縄 国に要請
|
沖縄県の謝花喜一郎副知事は30日、沖縄防衛局の田中利則局長と外務省沖縄事務所の川村裕特命全権大使を県庁に呼び、前日夜に米軍が強行した嘉手納基地(同県嘉手納町など)でのパラシュート降下訓練に抗議し、日本政府として同基地でのパラシュート降下訓練を実施しないよう米軍に申し入れることを強く要請しました。
1996年のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意で、同降下訓練の米軍伊江島補助飛行場(同県伊江村)への移転を定め、嘉手納基地での降下訓練は「例外的」としています。
今年の同基地でのパラシュート降下訓練は、今回で4回目。抗議文は、嘉手納基地での同訓練が「常態化しているものと言わざるを得ず、強い憤りを禁じ得ません」と強調しています。
謝花氏は、同日に伊江島でもパラシュート降下訓練が行われ、民間地に落下したことを指摘。個人的見解としながら「伊江島補助飛行場でも(降下訓練の)限界があるのではないか」と語りました。
田中・川村の両氏は、今回の嘉手納基地での降下訓練について「例外的と判断する上で十分なものとは考えていない。米軍側の対応は非常に不適切だ」などとする見解を語り、日米両政府間で協議する意向を示しました。
謝花氏は、18日に起きた米軍のMC130J特殊作戦機の部品落下事故とその通報の遅れについても抗議し、日米合同委員会での検証と内容の公表等を要請しました。