しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年10月22日(火)

大熱戦 高野が制す

将棋新人王戦 辛抱実り逆転勝ち

28日に第3局

写真

(写真)第50期将棋新人王戦決勝三番勝負第2局で勝利した高野智史四段(右)と増田康宏六段=21日、東京・将棋会館

 将棋の第50期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は21日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時59分、126手で後手の高野智史四段(25)が増田康宏六段(21)に逆転で勝って1勝1敗のタイに戻し、決着を最終第3局に持ち越しました。注目の第3局は28日(月)に同所でおこなわれます。

 本局は先後入れ替わって増田六段が先手番。第1局につづいて相掛かりとなりました。

 高野四段が角道を開けずに飛車先を交換して24手目☖8四飛と引いたのを見て、増田六段が☗6六角と出たのが「珍しい意欲的な手」(立会人の佐藤紳哉七段)でした。

 この手が16分の考慮。先手の構想力の問われる局面となり、時間を使って慎重な駒組みを進める増田六段。一時は50分の残り時間差がつきました。

 26分の考慮で高野四段が☖5五歩(52手目)と突くと一気に角銀交換へと進み、ジリジリした小競り合いが一段落つくと、控室の検討陣からは「先手良し」の声。

 62手目☖3一角と引いたのを見て先手は39分を費やして(残り10分)☗3六飛。☖8五桂から後手の右桂が持ち駒となり、形勢を押し戻しました。

 87手目☗7六角を見て後手は飛車取りの☖8六銀から攻め合いに出ます。形勢不明のまま95手目からは両者1分将棋となり、互いに“詰むや詰まざるや”の大熱戦に。最後は高野四段の辛抱が実り逆転勝利を収めました。

 勝った高野四段は「苦しい時間が長かった。1勝返せてホッとしている。自分から崩れなかったのがいい方向にいった」と喜びを語りました。増田六段は第3局に向けて「気持ちを切り替えて臨みたい」と唇をかみしめました。

図

pageup