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2019年10月12日(土)

人類が破滅しない平和な世界つくろう

国連で被爆者・若者訴え

オーストリア大使も署名

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(写真)10日、ニューヨークの国連本部内のイベントで被爆体験を証言する日本被団協の藤森事務局次長(右)(池田晋撮影)

 【ニューヨーク=池田晋】軍縮を扱う国連第1委員会開催中のニューヨークの国連本部で10日、ヒバクシャ国際署名を訴えるイベントが開かれました。ヒバクシャ国際署名連絡会とオーストリア国連代表部の共催。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の藤森俊希(としき)事務局次長が被爆体験を語り、「人類が破滅しない平和な世界をつくりあげましょう」と呼びかけました。

 広島で1歳の時、母の背中に負われて被爆した藤森さんは「同じ目に遭わせたくないから」と、夏が来るたび母が涙を流しながら原爆の非道を生き残った子らに語り伝えたと回想。被爆者の願いが込められた核兵器禁止条約発効まで「あと18カ国だ」と核廃絶へ保有国と非保有国の協力を訴えました。

 ヒバクシャ国際署名事務局の鈴木慧南(けいな)さん(26)は、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさんが地球温暖化問題で各国の首脳らを追及したことをあげ、「同じ言葉を保有国と核の傘のもとにある国にも向けたい」と発言。被爆者が命をかけ未来のために行動しているのに、「よくも核が必要だなどと言えますね」と語りました。

 オーストリアのキッカート国連大使は、核兵器と温暖化は「両方とも人類存亡の脅威だ。核兵器が安全をもたらすという話はひっくり返さないといけない」と鈴木さんの発言に共鳴。イベント後、その場でヒバクシャ国際署名に応じました。


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