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2019年10月10日(木)

将棋新人王戦 増田六段が先勝

決断の桂跳ねでペース握る

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(写真)第50期将棋新人王戦決勝三番勝負第1局で先勝した増田康宏六段(左)と高野智史四段。中央は立ち会いの千葉幸生七段=9日、東京・将棋会館

 3度目の新人王をめざす増田康宏六段(21)と初優勝を期す高野智史四段(25)の対決となった将棋の第50期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は9日、東京都渋谷区の将棋会館で開幕し、午後5時53分、後手の増田六段が130手で勝ちました。第2局は21日(月)に同所でおこなわれます。

 両者の対局は本局が4回目で増田六段3勝・高野四段1勝。振り駒の結果、先手となったのは高野四段で、戦型は相掛かりとなりました。

 早めの端歩(10手目☖1四歩)を見た高野四段は、25手目☗3五歩から仕掛ける急戦策を採用。後手から角交換したところで、☗3四歩の垂らしに55分もの時間を使いました。

 一方の増田六段も37手目☗3五銀と銀がでた局面で長考、にらみ合いの時間がつづきました。

 44手目☖4四歩を見て高野四段が☗5五銀~☗4六飛で4筋突破を目指すと、☖6五桂(決断の桂跳ね)☗7七桂と互いに激しく応じ合い、一気に飛車角交換にすすみました。増田六段は「たたかいやすくなった」と振り返ります。

 桂損の後手が☖7五歩と先手の桂に狙いをつけると、先手は61手目☗9八角と持ち駒の2枚目の角を打って2枚の自陣角で対抗。これに対し☖2九飛と急所に打たれ、形勢は後手に傾き始めました。

 最後は互いに一手60秒以内に指す一分将棋に突入し、高野四段の粘りを振り切り、増田六段が勝ち切りました。

 先勝した増田六段は「序盤から難しい将棋だった。最終盤もむずかしくしたが、勝ち切れてよかった」とのべ、高野四段は「しっかり準備して気持ちをきりかえ、3局目につなげられるように頑張りたい」と語りました。

図:第50期将棋新人王戦決勝三番勝負第1局棋譜

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