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2019年10月10日(木)

「大学入試改革」中止を

“荒唐無稽な政策で被害”

文科省前で高校生訴え

 大学入試に、英語の民間試験を導入するなどとする「大学入試改革」の延期や中止を求めて、教員や講師、高校生たちが立ち上がっています。4日に文部科学省前で呼びかけられた抗議では、都内の高校2年生(17)がおよそ30分間のスピーチをしました。

 「足が震えて緊張していますが、ここに来られなかった友人や、物理的に来られない地方の受験生、この制度が強行されたら同じように被害を受ける後輩たちのために頑張って話します」

 いまだに、すべての高校生が公平・公正に受験できる保障がないことや、数学・国語に記述式を導入することの問題点を指摘。「この間の入試改革の流れを見ていて感じたのは、全国の高校生50万人をいっせいに試験をすることを考えていないということです」

 その上で、「なぜこんな問題が起きているのか。そもそも大学入試向けではない試験で入試をしようとしているからです。その結果、入試本来の役割すら果たせなくなっています。英語では4技能(読む・聞く・話す・書く)を測るとしますが、本来、教育現場で行われるべきことを入試に求めています」と訴えると、参加者から大きな拍手が起こりました。

 こうした構造的かつ致命的な欠陥がある以上、この問題は解決されないとのべ、次のようにスピーチを結びました。

 「言いたいことは一つです、僕たちに『入試』を受けさせてください。制度が強行されてしまえば、下の世代へと波及してしまいます。荒唐無稽な政策は、後輩たちのためにも中止してください」


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