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2019年10月5日(土)

えん罪のない社会へ

日弁連人権擁護大会シンポ

徳島

写真

(写真)被害実態を語る、えん罪被害者ら=3日、徳島市

 第62回日本弁護士連合会人権擁護大会が3、4の両日、徳島市で開かれました。3日には三つのシンポジウムが各会場で行われ、「えん罪被害救済へ向けて」シンポには弁護士や市民ら500人以上が参加しました。

 同シンポではジャーナリストの江川紹子、映画監督の周防正行の両氏が対談。周防氏は痴漢事件の取材体験から、否認すれば長期に勾留される「人質司法」で、小さな事件でもえん罪が生まれているのではないかと指摘し「せめて再審決定されれば、速やかに公判が開かれるようにすべきだ」と語りました。

 江川氏は「検察調書は驚くほどまとまっているが、切り捨てられた部分に大事なことが含まれていることがある」として証拠の全面開示の必要性を強調。「再審の審議も公開してほしい。裁判員のように市民参加の制度が必要ではないか」と訴えました。

 東住吉事件で再審無罪となった青木惠子さん、湖東事件で再審公判中の西山美香さん、布川事件で再審無罪となった桜井昌司さん、足利事件で再審無罪になった菅家利和さん、袴田事件で再審請求中の袴田巌さんの姉の秀子さんが、えん罪被害の実態を告発。「えん罪のない社会にしたい」と述べ、証拠の全面開示、再審開始決定に対する検察の不服申し立ての禁止などの法改正を求めました。


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