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2019年10月4日(金)

表現の自由私も守りたい

名古屋 行動続く

「不自由展」6日にも再開

写真

(写真)スタンディング宣伝で訴える参加者=9月29日、名古屋市

 国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019で脅迫を含む抗議を受けて中止されていた企画展「表現の不自由展・その後」が早ければ6日にも再開されます。不当な暴力に屈せず「表現の自由を守れ」と声を上げる市民の行動が続いています。

 企画展の中止から2カ月が経過した3日。愛知芸術文化センター前(名古屋市)では、小雨の中、約10人が「早期開催を強く求める」「文化庁の補助金不交付決定の撤回を」などと訴えました。

 中止翌日から、センターの休館日を除いて連日行われている「『表現の不自由展・その後』の再開をもとめる愛知県民の会」のスタンディング宣伝です。

 スピーカーやマイクの機材、プラカードなどを用意していた男性(65)は、「市民が声を出せない状況は独裁の第一歩だと思う。再開するまで続ける」と話します。

 宣伝はこの日で55回目。愛知県だけでなく、大阪府や京都府、東京都からの参加も。「初めは何も話せなかった人も、次には発言をメモに書いて訴えていました。参加者一人ひとりが『表現の自由を守りたい』『戦時性暴力被害者の尊厳と人権の回復を』と発信し、日韓の市民の連帯を広げています」。県民の会の女性(66)は話します。

 県民の会はこれまで、企画展の再開を求める181団体との共同の要請書や河村たかし名古屋市長発言への抗議文の提出、不自由展の作家も参加した全国集会の開催など、共同を広げてきました。

 結成当時から会に参加する男性(42)は、戦争加害の歴史を顧みず「慰安婦」被害者を何度も傷つける河村市長の発言への危機感が自分の運動の原点にあると話します。

 「再開合意をうれしく思う一方で、過去の歴史を変えようという大きな流れは変わっていないし、悪くなっています。展示再開にまた、抗議が増えていると報道されています。そういった世論を何とかしたい。スタンディングは、性差別や歴史修正主義を許さないという人たちの思いをつなぐ場になっています」


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