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2019年7月27日(土)

「やまゆり園」事件から3年

笑顔を再びこの地に

地域住民ら犠牲者偲ぶ会

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(写真)津久井やまゆり園の犠牲者19人を偲(しの)ぶ会であいさつする入倉かおる園長=26日、相模原市

 相模原市の「津久井やまゆり園」の入所者が犠牲になった障害者殺傷事件から3年となった26日、地域住民らでつくる「共に生きる社会を考える会」は地元の千木良公民館で、犠牲者19人を偲(しの)ぶ会を開き、県内外から52人が集まりました。

 同会共同代表の宮崎昭子さんはあいさつで「障害のあるなしの区別なく、共に生きる社会をつくっていくために一人ひとりが意識を変え、人にやさしく、大切にする気持ちを持ち、弱者が安心して暮らせる社会になってほしい」と話しました。

 津久井やまゆり園の入倉かおる園長は「何げない日常がすべて奪われてしまった。これからも季節がめぐるたびに思い出すことでしょう」と話し、「新しく生まれ変わる津久井やまゆり園が、多くの方に必要とされるように取り組んでいきたい」「笑顔を再びこの地で取り返していきたい」と力を込めました。

 地方自治研究者の池上洋通氏は、同事件について「日本社会そのものを映し出した事件だ」とのべた上で、歴史的に日本で「普遍性」を持ってきた障害者差別を克服するには「全国民が本気になって私たちの価値観を絶えず見直す努力をしなければならない」と強調。日本国憲法の「すべて国民は、個人として尊重される」(13条)が、具体化されているかどうかを主権者として問い直していく重要性を訴えました。

 相模湖地区自治会連合会の長谷川兌(とおる)会長は、3年前の事件発生まで地元の祭りや運動会に、やまゆり園の利用者が必ず参加するなど千木良地域の人々と自然にふれ合う関係が築かれていたことを紹介。障害のある子どもたちの教育についても地域の中で深い理解があったことにふれながら、2021年度内に千木良で予定されている園の再建に向け、「見守っていかなければ」と語りました。


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