2019年7月27日(土)
地価10分の1売却の選手村
都に増収半額を追納
不動産11社
東京都が東京五輪選手村(中央区晴海)用地として都有地(約13・4ヘクタール)を破格の安値で大手デベロッパーに売却した問題で26日、五輪後に建設する分譲住宅販売の収益が当初想定を1%上回った場合、経費を除いた増収分の半額を都に追加納付することで都と事業者側が合意していたことが分かりました。小池百合子知事が定例記者会見で、この問題について問われ、合意を明らかにしました。
都は三井不動産レジデンシャルなど不動産会社11社に対し、選手村敷地を129億6000万円という周辺公示地価の10分の1で売却。五輪選手村として利用後、分譲マンション4145戸は5000万~2億円以上で販売する計画です。
小池知事は会見で、住宅分譲による確定収益が当初の予定収入から1%以上増加した場合、その増収分から経費を除いた分を都と事業者側とで折半する確認書を5月に交わしたと明らかにしました。
6月11日の都議会代表質問で日本共産党の里吉ゆみ都議は、土地の格安処分を批判し、都と事業者側の敷地譲渡契約書で当初の資金計画から著しい収益増となった場合、「敷地譲渡契約金額を別途協議する」としていることを指摘。分譲価格の高騰で事業者の巨額の収益増が想定されることを示し、売却価格の再協議を迫っていました。