2019年7月19日(金)
安心の介護制度に
共産党の国庫負担引き上げ政策
高齢者・障害者が期待
介護保険サービスの利用料負担割合が一定所得以上の人は2割、3割と負担増になる一方で、“軽度者”のサービスを切り捨てるなど安倍政権は介護保険制度改悪を連続的に行ってきました。日本共産党が掲げる「高齢者も現役世代も安心できる公的介護制度」の政策などに期待の声が高まっています。
(原千拓)
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これまで週1回のデイサービス利用で月2400円の負担だったのが、月2回の利用に抑えても3380円かかる―。
障害児者の生活と権利を守る神奈川県連絡協議会会長の清水健男さん(76)=小田原市=は、こう訴えます。妻と2人分の家事援助と外出介助を合わせると、利用料は月約1万5千円です。
■負担が3割に
7年前に妻がリウマチにかかり症状が一気に悪化。清水さんは視覚障害があり、介護保険サービスを受けるようになりました。
介護保険制度が2018年に改悪され、清水さんのサービス利用料負担が3割に。17年に土地を売却し一定の収入があったからです。「料金が3倍かかるのでデイサービスに毎週通うのは考えてしまう。家事、外出介助は必要なので減らせない」
清水さんは「“消費税の収入を社会保障に使う”と言いながら利用料負担をどんどん上げるなど、安倍政権はうそをついている。きちっと怒りの裁断を今回の選挙で下すことが私たちの使命だ」と力を込めます。
■支援得られず
介護認定の調査項目100のうち視覚障害に関するものは1項目だけだといいます。「トイレの処置は自分の家ではできますが、外出時は困ります」
介護保険制度は障害者の日常生活を支援する仕組みにはなっていません。しかし、多くの障害者は、65歳で介護保険サービス利用に半強制的に移されます。必要な支援が十分得られなくなるうえ、低所得者でも利用料負担が発生するなど、生活の質の低下を強いられています。
「ぼくらは障害があるがゆえに支援が必要なのです。65歳になったら機械的に介護保険に移されること自体に大きな矛盾を感じる」と清水さん。介護保険の対象年齢でも従来から受けていた障害福祉の支援を継続して受けられるよう障害福祉制度と介護保険制度を選択できるようにと訴えます。
日本共産党の政策について「大賛成です。介護保険は所得に関係なく1割以上の負担。中には利用したくてもしない人もいる」と指摘。「障害者の立場に立って活動する党は率直にいって共産党しかない。自民党や公明党も私たちの要求は“なるほど”と言いますが、彼らは真剣に解決してくれる手だてを講じてくれません。共産党には躍進してほしいです」と期待を寄せます。
日本共産党の政策から
○介護保険の国庫負担割合をただちに10%引き上げ、将来的には、国庫負担50%(公費負担75%)に引き上げます。
○障害者については、介護保険の対象年齢でも従来受けていた支援を継続して受けられるようにして、当事者が障害者福祉制度と介護保険制度を選択できるようにします。