2019年7月14日(日)
主張
女性の政治参加
ジェンダー平等前進への力に
大激戦の参院選は、「政治分野における男女共同参画推進法」の施行後初めての国政選挙です。
現在、国会議員の女性比率は衆院10・1%、参院20・7%です。「この現状を変えたい。意思決定に女性の声を」と願う人たちの長年の運動の上に同法は昨年成立しました。候補者の男女同数をめざして、政党が目標をもつなどの努力義務を定めています。今度の選挙は、女性の政治参加に対する各党の本気度が問われています。
問われる各党の本気度
市民と5野党・会派は、新しい政治の実現に向けて、13項目の参院選の「共通政策」に合意しました。憲法、消費税、原発の課題などとともに、LGBTsに対する差別解消、女性に対する雇用差別や賃金格差の撤廃、選択的夫婦別姓、議員の男女同数化実現などの旗を鮮明にしています。合意した各野党は、男女50%50%の目標を掲げている日本共産党の55%(女性候補者数22人)をはじめ、立憲民主党45・2%(19人)、国民民主党35・7%(10人)、社民党71・4%(5人)と、女性候補者の比率を大きく前進させています。
自民党は14・6%(12人)、公明党8・3%(2人)、日本維新の会は31・8%(7人)です。自公両党は前回より比率を後退させました。これには「全会一致で成立させたのに、本音ではやる気がないのでは」との批判が上がり、「女性擁立をリードしたのは野党」(「朝日」5日付)、「(目標を)50%としたのは共産のみ。自公は目標設定すら行わなかった」(「産経」同)と指摘されています。
女性の政治参加、ジェンダー平等の課題は、参院選の争点の一つです。日本記者クラブの党首討論(3日)で選択的夫婦別姓の導入がテーマとなり、それに安倍晋三首相はただ一人反対をしました。
参院選の公示第一声で、日本共産党の志位和夫委員長は「日本は今こそ、ジェンダー平等・後進国から抜け出そう」と呼びかけました。日本が後進国になっている要因の一つは、財界・大企業が、建前では「平等」を口にしながら実際には、もうけ優先の姿勢を変えないからです。さらに、日本の侵略戦争や戦前の家父長制を美化し、選択的夫婦別姓にも反対する勢力が首相をはじめ政権中枢を握っているためです。参院選で自公を少数に追い込み、市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で、男女平等を妨害する勢力を退場させる第一歩にしていきましょう。
15日に創立97年を迎える日本共産党は、創立以来、男女の普通選挙権をはじめ、男女同権、両性の平等、女性差別撤廃を求めてたたかい続けてきました。4月の統一地方選でも、日本共産党は、道府県議・政令市議の当選者の女性比率が5割を超え、引き続き女性議員の第1党となっています。
あらゆる分野の平等へ
女性議員を増やすことは、あらゆる分野の政策・意思決定機関への男女の平等な参加につながります。それは、男女賃金格差の改善やパートの均等待遇の実現、選択的夫婦別姓の導入をはじめ、日本社会に根深く存在する女性差別をあらためさせ、ジェンダー平等を前進させる大きな力になります。その先頭にたつ日本共産党の躍進は不可欠です。比例代表でも選挙区でも大激戦・大接戦を勝ち抜いて、希望の未来を開きましょう。