2019年7月13日(土)
市区町村3割が値上げ
19年度国保料 安倍政権の圧力で
今月初めまでに2019年度の国民健康保険料・税率を発表した1000市区町村のうち、「給与年収400万円・4人世帯(30代夫妻と子2人)」では、約3割の307市区町村で値上げされたことが日本共産党の調べで分かりました。今でも高すぎる国保料の大幅・連続値上げを迫る安倍政権に対し、参院選で厳しい審判が求められています。
安倍政権は昨年度、国保財政の運営主体を市町村から都道府県に移す「都道府県化」を導入。市町村に対し、都道府県が示す標準保険料率(保険料の「参考値」)に合わせて国保料の値上げを行うよう、財政措置を使って誘導しています。その圧力で、18年度も、全体の31%、約540の市区町村が値上げしました。
今回値上げが判明した307自治体のうち、半数近い144自治体は2年連続の値上げです。「給与年収240万円の単身世帯」で計算しても、約3割の293市区町村で値上げされました。
「給与年収400万円・4人世帯」のケースでは、値上げした自治体数は大阪府が全国最多。全国に先駆けて値上げを進めており、公表した39市町村のうち9割の36市町村で値上げされました。田尻町は年4万円増の45万5000円、箕面市は年3万1000円増の45万8000円―と耐えがたい負担増です。
東京都では、千代田区を除く22区をはじめ、33自治体が2年連続の値上げです。
4人世帯の場合、国保料は年収が同じ会社員の健康保険料より2倍前後高いのが実態。日本共産党は参院選で、消費税に頼らず国保財政に公費1兆円を投入し、国保料を中小企業の会社員並みに引き下げようと訴えています。