2019年7月10日(水)
参院選 比例代表
日本共産党の政見放送
日本共産党の参院選比例候補の政見放送が、NHKのテレビ・ラジオで始まりました(放送日時は6日付本紙に掲載)。党のホームページでも動画でごらんになれます。比例代表7候補の訴えを紹介します。
「マクロ経済スライド」やめ減らない年金にします
小池晃候補
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小池 日本共産党書記局長の小池晃です。私たちは「くらしに希望を」、比例代表は共産党へと訴えます。今日は、私を含めて7名の候補者が、公約と決意を述べます。
「年金だけでは暮らしていけないから、2000万円貯金をしなさい」。金融庁の報告書が衝撃を広げています。さらに安倍首相は、これから年金を7兆円も削減するといいました。今でも足りない年金を、さらに減らしていいのでしょうか。2000万円貯金するより、あなたの一票で政治を変える方が簡単です。
共産党は、「マクロ経済スライド」をやめて、減らない年金にします。低すぎる年金に緊急の底上げをおこないます。これが、安心できる年金への第一歩です。
消費税増税は中止して、「くらしに希望を―三つの提案」を実現します。
第1に、8時間働けばふつうに暮らせる社会をつくりましょう。
第2に、年金をはじめ、暮らしを支える社会保障を築きましょう。
第3に、お金の心配なく学び、子育てができる社会を実現しましょう。
家計を応援し、貧困と格差をただし、日本経済を元気にするプランです。
大企業に、せめて中小企業並みの法人税を、富裕層の株取引に平等に所得税を。能力に応じた負担を求めれば、財源は十分につくれます。
いま、安倍政権は、国民の暮らしも、日本の民主主義も、危うくしています。憲法違反の安保法制を、数の力で強行し、公文書の改ざん、統計のねつ造までおこなわれました。
日本共産党は、この国の政治に当たり前の民主主義を取り戻すために、市民と野党の共闘を前にすすめ、新しい政治をつくってまいります。
私、小池晃に、引き続きその仕事をやらせてください。
8時間働けばふつうに暮らせる社会をつくろう
山下よしき候補
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小池 それでは、「あったかい人間の連帯を国の政治に」がモットー、党副委員長の山下よしきさんです。
山下 8時間働けばふつうに暮らせる社会をつくりましょう。日本では、8時間どころか過労死するほど働いている人がたくさんいます。好きな人ができても付き合うことができないほど、低賃金で不安定な非正規雇用も広がっています。
日本共産党は、最低賃金を全国どこでも、ただちに1時間1000円に引き上げ、すみやかに1500円を目指します。そのために、中小企業の賃上げを応援する予算を1000倍に増やします。保育・介護の現場で働く人の賃金を、国の責任で月5万円アップします。
人間はモノではありません。労働者派遣法を抜本改正し、正社員が当たり前のルールをつくります。
長時間労働にも待ったをかけましょう。過労死のリスクは、残業時間が1週間で15時間、1カ月で45時間を超えると大きくなります。すべての職場でこの水準を守らせる法律をつくり、「残業代ゼロ制度」はやめて、日本から過労死をなくそうではありませんか。
ILOハラスメント禁止条約が採択されました。日本共産党は、職場でのパワハラ、セクハラ、マタニティーハラスメントを法律で禁止します。男女の賃金格差もなくします。子育て、家事、介護を男女が共に担うことができる本当の「働き方改革」で、ジェンダー平等社会をすすめます。
8時間働けばふつうに暮らせる社会、すべての人が個人として尊重される社会をつくるために、私、山下よしきは力を合わせます。
消費税10%増税を中止し暮らし支える社会保障を
梅村さえこ候補
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小池 次は、消費税ノーの市民運動30年、前衆議院議員の梅村さえこさんです。
梅村 10月からの消費税10%増税を中止し、暮らしを支える社会保障をご一緒につくりましょう。
私は30年間、「消費税をなくす会」で活動をしてきました。消費税ほど、弱者いじめ、景気を悪くする税はありません。世論調査でも、「増税反対」が多数です。今からでも増税は中止できます。10%増税、強行実施をねらう自民党、公明党に厳しい審判を下しましょう。
高すぎる国民健康保険料が払えず、保険証がうばわれ、病院に行ったときには手遅れという事例が後をたちません。日本共産党は、誰もが人間らしく生きる権利を保障する、社会保障制度へと改革していきます。全国知事会も提案しているように、公費1兆円の投入で、国保料を大幅に引き下げましょう。
子どもの医療費無料化を国の制度として実現してまいります。介護保険料を軽減しましょう。
年金は、「マクロ経済スライド」を廃止し「減らない年金」にします。優遇されている高額所得者の保険料の見直し、約200兆円の積立金の計画的活用、賃上げと正社員化で保険料収入を増やす、こうすれば「安心の年金」はつくれます。
みなさんの一票で政治は変えられます。
私は、3年前の国会で麻生財務大臣に、シングルマザーの実態を示し、消費税10%増税の中止を迫りました。再び、私、梅村さえこを国会で働かせてください。
お金の心配なく学び子育てができる社会つくる
しいばかずゆき候補
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小池 次は、若者と共に政治を変える、子育て世代代表の、しいばかずゆきさんです。
しいば お金の心配なく学び、子育てができる社会をつくりましょう。
学費値下げ、奨学金の拡大・充実を求める署名を毎年集めて、国会に届けてきました。「深夜のアルバイトで授業に出られない」「卒業の時点で600万円もの借金なんておかしい」。悲鳴が上がっています。それなのに、安倍政権は大学無償化といいながら、その対象はわずか10%程度です。そのうえ、国立大学授業料の大幅引き上げがおこなわれています。学費ゼロをもう決断するときです。
当面、すべての大学生、短大生、専門学校生の授業料を半分にするところから始めます。そして、返さなくていい給付奨学金を学生の4人に1人、70万人に拡大し、返済の負担軽減もはかりながら、お金の心配なく学べる社会を目指します。
「子育てにお金がかかりすぎる」。この悩みにも正面からとりくむときです。赤ちゃんから高校生まで、すべての年代で保育・教育の無償化をはかります。保育の質を向上させながら、どの子も希望通り入れる認可保育園を優先して整備します。
学ぶ権利や子育ては、家庭の経済力で左右されてはなりません。一人ひとりが大事にされ、主権者として健やかに成長できる環境づくりこそ、政治の仕事です。
たった一度しかない人生のスタートが大切にできる社会をつくりたい。この仕事、私、しいばかずゆきにとりくませてください。
TPPや日米FTAは中止 担い手が安心できる農業へ
紙智子候補
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小池 次は、日本の農林漁業の守り神、党農林・漁民局長の紙智子さんです。
紙 国会に送っていただいて3期18年「いのち、食と農を原点に」取り組んでまいりました。農林漁業は、いのちを支える産業です。生産者の暮らしが守られてこそ地域社会も環境も文化も輝きます。
安倍政権の6年半、公約に反してTPPをすすめました。安倍政権は、アメリカや財界の要求を優先し、現場の声は聞きません。「農業はおれ一代で終わりさ」、「浜を守ってきた漁民をつぶすのか」と悲鳴が上がっています。
そのうえアメリカとの貿易交渉では、トランプ大統領が「8月になれば素晴らしい成果を発表できるだろう」といい、日本政府も認めました。国民にはかくして農業を売り渡す、こんな亡国の農政は許せません。
今年から国連「家族農業の10年」が始まりました。貧困と格差の広がり、離農が続くなかで、世界は家族農業を再評価したのです。家族農業を応援できる政治に転換します。
安全安心な食料は日本の大地から。農業を基幹的産業と位置づけ、食料自給率を早期に50%に、TPPや日米FTAは中止し、価格保障と所得補償で担い手が安心して農業を営めるように力を尽くします。
東日本大震災、原発事故から8年が過ぎました。その後も地震や豪雨災害など、続いています。「生かされた命だから、大切に生きたい」と、懸命に生きる人たちを応援できる政治の実現のために、私、紙智子を引き続き国会で働かせてください。
核兵器禁止条約にサイン 原発ゼロの道すすむ政府に
井上さとし候補
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小池 次は、党の参議院議員団のカナメ、国会対策委員長の井上さとしさんです。
井上 広島に育った被爆2世の私は、核兵器への憤りを原点としてきました。その廃絶を訴えて国連を3回訪問し、核兵器禁止条約採択にも立ち会いました。被爆者のみなさんが、二度と思い出したくない地獄のような体験を語り、核兵器は人類と共存できない非人道的兵器だと訴えたことが世界を動かした瞬間でした。
この条約に反対する安倍総理に、「あなたはどこの国の総理なのか」という被爆者の声をぶつけて、批准を迫ってきました。核兵器禁止条約にサインする政府に変えましょう。被爆者のみなさんも「ああ、さすがに唯一の戦争被爆国の政府だ」と心から思えるような政治を実現しましょう。
一度事故が起きれば、長い間、放射能の被害をもたらす。その点では原発も同じです。私は、地震大国日本に安全な原発はない、まともな避難計画もなく再稼働はあり得ないと、くり返し、国会で質問してきました。
安倍内閣の成長戦略の柱、原発輸出もやめよと追及し、すべて中止となりました。安全対策のために建設費が倍加し、もはやビジネスとして成り立ちません。風力や太陽光など、再生可能エネルギーは、原発より発電コストが安く、しかも、原発の数倍の雇用をうみ出します。この道こそすすめましょう。
原発ゼロの願いは、原発マネーに汚れていない党、日本共産党にお寄せいただき、私、井上さとしを引き続き国会へ送ってください。
辺野古新基地建設は中止 憲法を生かす政治へ
仁比そうへい候補
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小池 次は、信念つらぬく熱血弁護士、仁比そうへいさんです。
仁比 沖縄県民の「辺野古の埋め立ては反対」という圧倒的な民意は、世界の世論も動かしています。口先だけ「県民の心に寄り添う」とくり返し、ジュゴンが暮らす美しい海に、土砂の投入を続ける安倍政権は、もう許されません。追い詰められているのは、何でも力ずくの安倍政治の方です。
辺野古新基地建設は中止し、普天間基地は直ちに撤去を、アメリカに求めます。本土でも、米軍戦闘機の超低空飛行訓練に泣き叫ぶ子どもたち。日米地位協定の抜本改定を求めます。
秋田でも山口でも、生活のど真ん中に超強力レーダーとミサイル発射基地を押し付けるイージス・アショアに、「われわれには、この地を愛し、次の世代につなぐ義務がある」と街をあげて反対の声があがっています。トランプ大統領言いなりの兵器の爆買いはやめさせましょう。
安倍総理は「新時代にふさわしい憲法改定」「改憲案を議論するのが国会議員の責任だ」といいますが、そのねらいは憲法9条です。
沖縄戦や広島・長崎の原爆の投下をはじめ、あの戦争の痛恨の思いの上に立って、「二度と戦争はしない」「軍隊は持たない」と決めた憲法9条に、自衛隊を書き込んでしまえば、日本は、米軍と一体に、海外で無制限に武力を行使する「戦争する国」に変えられてしまいます。国会議員の一番の責任は、憲法を実現することです。9条を生かし、対話と外交の力で、朝鮮半島と北東アジアの平和体制をすすめる日本に変えましょう。
つねに現場から、憲法を生かす政治へ。どうか、私、仁比そうへいを、3期目、国会で働かせてください。
市民と野党の共闘すすめ新しい政治をつくろう
小池 いま訴えた7名は、これまでも国会で、地域で、みなさんの願いを実現する先頭に立ってきた、ベストメンバーです。どうか、国会へと送ってください。
新しい政治をどうつくるか。希望は市民と野党の共闘にあります。全国32の1人区、定数が1人の選挙区で野党の統一候補が実現しました。そのすべてで自民党を打ち破って、勝利しましょう。
比例代表選挙と定数が複数の選挙区では、日本共産党を躍進させてください。
共産党は、何でも財界中心、異常なアメリカ言いなりという、ゆがみをただす政党です。企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、みなさんの思いをまっすぐ政治に届ける政党です。
党をつくって97年。戦前から「主権在民」「侵略戦争反対」の旗を掲げ、自由と民主主義のためにたたかい続けてきたぶれない政党です。市民と野党の共闘を前にすすめて、安倍政権を倒して、新しい政治をつくりましょう。
共産党が伸びれば、政治は必ず変わります。比例代表は「共産党」「日本共産党」とお書きください。ごいっしょに、希望の政治をつくってまいりましょう。どうかよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。