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2019年6月27日(木)

ここがいいネ!共産党

根っこの理論が一番

ノーベル物理学賞受賞者・京都大学名誉教授 益川敏英さん

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(写真)益川敏英さん

 安倍内閣は、完全に憲法9条を無視しています。歴代首相の中で、彼が最後のところまできた。あと最後の一押しで自衛隊が海外の戦争に出ていけるようになります。ついにここまできたか、という思いですね。ぼくは政治の力関係を勉強していないけれど、自民党のなかでそれなりに対抗軸をつくってバランスをとってきた派閥が、機能しなくなっているように感じますね。

 だから、野党が一生懸命になっている。共産党が、市民と野党の共闘で何とか対抗軸をつくろうと必死にがんばっている。

 ぼくは5歳の時に空襲で家を焼かれました。そういう戦争体験のある最後の世代の一人として、どうしても9条改憲は許せない。だから、どうしても野党、とりわけ共産党にがんばってほしい。

 ベトナム戦争で目の当たりにした民族解放の人民のたたかいが、ぼくの青春でした。大学では、研究室に行くと「赤旗」がありました。マルクスやエンゲルス、ヘーゲルも読みました。自分の考え方は即物的だから、ちょっと立ち止まって確認するのに、哲学の本は大事でした。自分の考えていることを哲学的に再検討するというのは、科学者として大切なことだと思います。

 今、研究者は目的をがんじがらめにされたお金の使い方を求められて、余裕がない。回り道をする余裕がないと、いい研究はできないですよ。

 軍事とかかわった研究の募集も増えています。軍事研究に歯止めをかけるには、研究の中身を市民にオープンにしていくことです。共産党はじっくり研究ができるように学術研究の予算についてよく考えています。

 共産党の根っこにあるマルクスやエンゲルスの理論はとてもわかりやすい。歴史をすすませるのは、人民のたたかいです。ぼくは、そこが一番好きです。聞き手 荻野悦子


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