2019年6月27日(木)
主張
国会閉幕、参院選へ
希望と安心の政治実現しよう
通常国会が閉幕し、参院選は来月4日公示・21日投票の日程が決まりました。公示まで1週間、文字通り選挙戦本番へ突入です。
内政でも外交でも深刻な行き詰まりに直面している安倍晋三首相の暴走政治は、150日間の通常国会の中で一段と際立ちました。減り続ける年金の仕組みや消費税増税への固執、憲法9条改憲への異常な執念、民意を無視した沖縄での米軍新基地建設の強行―。このような政権を終わらせないと日本の前途は開けません。参院選で安倍政治に退場の審判を下し、暮らしに希望と安心をもたらす政治を実現しようではありませんか。
破綻が際立つ安倍政治
公的年金だけでは老後資金が不足することを示した金融庁審議会の報告書をめぐる安倍政権の対応に、国民の不信と怒りは広がるばかりです。長期にわたり年金給付水準を切り下げる「マクロ経済スライド」を続けるのか。それとも「減らない年金」の仕組みに切り替えるのか。大きな焦点の一つです。安倍首相は、現在の仕組みは「100年安心」だと居直り、年金財源を明示した日本共産党の対案を「ばかげた案」などと言い放ちました。国民から7兆円規模の年金を奪う仕組みをどうするのかという議論や検討すら拒む首相こそ“ばかげた態度”です。国民の老後の不安に真剣に向き合わない首相に政治は任せられません。
暮らしをかえりみない首相の姿勢は、10月からの消費税率10%引き上げを断固実行しようとすることにもあらわれています。どのマスメディアの最新の世論調査でも消費税増税反対が半数以上です。この経済悪化の中で増税に突き進むことは、国民生活と日本経済を破滅に追い込む暴挙です。日本共産党は、消費税に頼らずに、家計を応援し格差と貧困を是正する経済政策を提起しています。大企業・富裕層を優遇する税制の是正などによる財源も明らかにしています。参院選で10%増税にストップをかけ、暮らしを支え温める政治に転換することが必要です。
沖縄新基地建設では、2月の県民投票、4月の衆院3区補選で反対の揺るがぬ民意が改めて示されたにもかかわらず、あくまで強行の構えです。陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」でも配備ありきのずさんな調査をした防衛省に厳しい批判が上がっているのに、計画を変えようとしません。コスト高などで世界から見放されつつある原発の推進からも抜け出そうとしていません。
首相の国民無視の典型は、改憲への異常な執着です。国民多数は改憲を求めていないのに、参院選で改憲を争点に掲げると繰り返し強調し、9条改憲に拍車をかけようとしています。危険な野望を絶対に許さない審判が不可欠です。
ゆがみただす改革こそ
日本共産党など5野党・会派は結束して安倍政権と対決するとともに、新しい政治を開く道を明確にしています。9条改憲反対など国政の根本問題の「共通政策」で合意し、全国32の1人区全てで候補者を一本化してたたかいます。
日本の命運がかかった重要な選挙です。市民と野党が本気の共闘の力を発揮し、安倍政権を退陣させましょう。暴走政治の大本にある「財界中心」「アメリカ言いなり」の二つのゆがみをただすため、日本共産党を躍進させましょう。