2019年6月26日(水)
沈黙破った重み尊重を
不同意性交処罰 法務省に署名提出
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同意のない性行為を処罰するための刑法改正を求め、被害者団体など3団体が24日、法務省の小山太士刑事局長に4万5875人分の署名を提出し、同省の刑事法担当者と意見交換しました。提出後に記者会見した3団体によると、小山局長は「世論の表れとして重く受け止めている」と話しました。
署名を呼びかけたのは、性暴力・性犯罪の被害者らでつくる一般社団法人「Spring」、国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」、学生など主に30歳未満の世代でつくる「VOICE UP JAPAN」。3月に、被害者の同意のない性行為だと認定されながら抵抗の程度などを理由に無罪とされる判決が相次いだことを受け、4月末からインターネット上で募ったもの。
記者会見で、Springの山本潤代表理事は、相次いだ無罪判決に触れ、「署名が4・5万人超に上ったのは、多くの人が刑法の実態をおかしいと感じていることの表れだ。刑法を担う法務省刑事局が署名を受け取った意義は大きい」と強調。ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子事務局長(弁護士)は、「同意のない性行為を処罰しようという世界の流れに日本は取り残されている。沈黙させられてきた被害者が声を上げ始めたことの重みを受け止め、法務省と政治家には刑法改正を進めてほしい」と語りました。
VOICE UP JAPANの山本和奈代表は、「学生へのアンケートや身の回りで、毎日のように被害に遭った話を聞く。(法改正の検討に要する)3年、5年の間に苦しむ人がどれくらいいるかを考えれば、もう待てない」と、早期改正を訴えました。