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2019年6月26日(水)

野党攻撃冊子 自民が配布

身内からも「品性欠く」「こんなもの誰が読む」

 自民党本部が野党やメディアを「乱心」「偏向」などと攻撃する冊子を参院選対策として所属国会議員に配布しています。これには、党内からも批判が出ています。

 冊子の名前は『フェイク情報が蝕(むしば)むニッポン トンデモ野党とメディアの非常識』。その中では立党以来、国民主権と民主主義の旗を掲げてきた日本共産党について「民主主義を認めない」とし、野党共闘は「“日本を破壊する”活動」などと述べて、デマを振りまいています。挿絵に描かれた日本共産党の志位和夫委員長、立憲民主党の枝野幸男代表、国民民主党の玉木雄一郎代表とおぼしき人物たちは、よだれを垂らしたり、犬のような姿で青筋を立てるなど下品極まりない描写です。

 「朝日」や「東京」、「沖縄タイムス」などに対しては「フェイクこそが本流のメディア」などと攻撃。その一方で安倍政権の実績を延々と強調しています。沖縄2紙をはじめ世論の批判が高まっています。

 自民党本部は11日付で各議員事務所に1人25冊と大量に送付。通知では「関係者と共有し、参院選に向けた演説資料としてご活用ください」としています。冊子を受け取ったある党関係者は「品性に欠けている」と批判。別の関係者は「ゴミ捨て場に山のように捨ててある。こんなもの誰が読むのか」と嘆きます。

 報道によると、同党の加藤勝信総務会長は「(本の)中身は読んでいない。どういう趣旨で配られたか承知していない」(21日、記者会見)と述べましたが、極めて無責任な対応です。

 編集・発行は「テラスプレス」で、インターネットサイト「terracePRESS」に掲載された記事を加筆修正してまとめたとしますが、同サイトにも執筆者や運営主体の記載はなく、実態は不明です。


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