2019年6月23日(日)
2019参院選 激戦ルポ
共産で統一 ぶれぬから
福井選挙区 山田予定候補を5野党「全力応援」
全国唯一の日本共産党公認の野党統一予定候補が実現した参院福井選挙区(改選数1)。福井県中を駆ける山田かずお予定候補に、「共産党で一本化してびっくり」「共産党で統一できたのがすごいこと」「ぶれなかったからだね」と期待が寄せられています。(伊藤幸)
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19日夕、福井駅前で市民と5野党の代表が山田予定候補押し上げへ、そろってアピールしました。県内の共闘を進めてきた「ピースふくい」が主催した「参院選勝利・市民と野党の街頭演説会」です。
立憲民主党県連合の野田富久代表は「3年前の参院選から県内の野党統一を積み上げてきた。全野党の統一候補として山田さんの勝利に向けがんばろう」と呼びかけました。国民民主党県連の山本正雄代表代行は「福井空襲では1500人が亡くなった。憲法9条を守ってほしい。山田さん当選に精いっぱいがんばりたい」。社民党県連合の龍田清成代表は「安倍首相がアメリカに購入を約束した戦闘機1機140億円は、あわら市の年予算とほぼ同じ。アメリカとの関係、税金の使い方を変えてほしい」と訴え。緑の党の笠原一浩・北陸地域代表は「福井は世界一原発が集中している。再生可能エネルギーに切り替え、平和と環境、暮らしを大切にする政治実現へ全力で応援する」と語りました。
山田予定候補は、市民と野党の決断と応援に感謝を述べ「憲法9条を守り、争いのない、自由に物を言い行動できる社会を子どもたちに手渡したい。安倍政権の政治を変えたいと願うすべてのみなさんと力を合わせ、自民党との一騎打ちに臨みたい」と力を込めました。
街の反応 初めて尽くし
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ピースふくいの屋敷紘美共同代表は「日本共産党予定候補が統一予定候補になったのは、市民と野党共闘が広がっている表れ。かつてない歴史的意味があると思う。安倍政権にさよならするのか、平和と民主主義を原則とした新しい政治をつくるのか。市民と野党の統一予定候補として山田さんを推すんだという姿勢を有権者に見せていきたい」と話します。
同選挙区は自民党公認で現職の滝波宏文氏との一騎打ち。知事選の対応などをめぐって自民党内部で公認差し替えを求める声が上がるなど「公認巡り 自民県連混乱」(読売新聞14日付)と報じる状況です。また、県内では「日本共産党に協力するのはやめましょう」という反共謀略ビラが出回っています。
街頭宣伝や市民の集会、市長や団体との懇談など連日駆け回る山田予定候補。「原発ゼロ・再生可能エネルギーへの大転換をしよう」「消費税増税をストップさせ、大企業や大金持ちの応分の負担で、安心の年金や社会保障を実現しよう。企業献金を1円も受け取らない共産党だからこそ、この提案ができます。比例では共産党を大きく伸ばして」と政治を変える展望を語っています。
統一予定候補に決まってから「山田さん、がんばって」と知らない人から名前を呼ばれるようになりました。勝山市での宣伝中に会ったタクシー運転手は「自民党との一騎打ちやな。がんばろう」。鯖江市のショッピングセンターでは、若者が「消費税ストップは間に合うという演説に、そうなの?と引き込まれた。話を聞いて応援したいと思った」と握手を求めました。
共産党福井県委員会にとっても、初めて尽くしの選挙戦です。
各野党の事務所訪問、政策協議など各党や市民との調整に走り回っている南秀一県委員長は語ります。
「光栄であると同時に、責任の重大さを痛感している。自民党が強く政治は変わらない思いがある中、野党統一によって希望ある政治をつくる道に踏み出した野党と市民に感謝したい。“共産党候補だからこそ共闘が進むんだ”と示す結果を出したい。比例で共産党の大波を起こし、山田予定候補勝利へ多くの無党派や保守に働きかけ過半数を取りにいくたたかいに挑みたい」