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2019年6月20日(木)

児童虐待防止 監視でなく支援拡充を

改正法成立 倉林議員が賛成討論

参院本会議

写真

(写真)賛成討論に立つ倉林明子議員=19日、参院本会議

 児童虐待防止対策の強化を図る改正児童福祉法等が19日の参院本会議で、全会一致で可決・成立しました。賛成討論に立った日本共産党の倉林明子議員は、体罰禁止を明文化したことは重要だと述べ、改正法を受けて厚生労働省が示すガイドラインには、国連子どもの権利委員会が規定する水準であらゆる場面での体罰その他品位を傷つける行為の禁止を明示するよう要求。体罰容認の根拠とされている民法の懲戒権規定の早期廃止を主張しました。

 倉林氏はまた、児童相談所や一時保護所の体制強化が急務だと強調。児相職員の専門性にふさわしい処遇改善や、一時保護所における専門職の確保や処遇改善のための財政支援の拡充などを求めました。

 さらに、児童福祉施設などの社会的養護から巣立った人への支援が国と地方自治体の責務だと明記すべきだと主張。児童虐待と女性の貧困やDV被害等との関連を指摘し、「困難を抱える女性を最前線で支援する婦人相談員の市町村への配置を義務化し、処遇改善のための財政措置を講ずるべきだ」と訴えました。

 最後に、厚労委員会の参考人質疑で、近年の虐待防止策について「監視社会になっていくようなあり方が提案されすぎている」と指摘されたことに触れ、「虐待を個別の家族の問題としてのみとらえるのではなく、雇用不安や貧困と格差の広がり、孤立を招く社会のあり方を変えなければならない」と強調しました。


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