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2019年6月17日(月)

高等教育の無償化を

大学フォーラムがシンポ

写真

(写真)高等教育の機会均等について開かれたシンポジウム=16日、東京都千代田区

 「大学の危機をのりこえ、明日を拓(ひら)くフォーラム」は16日、東京・明治大学で高等教育の無償化をテーマにシンポジウムを開き、104人が参加しました。

 奨学金問題対策全国会議事務局長の岩重佳治弁護士は、高学費と雇用の崩壊で奨学金の返済困難者の問題が構造的に起きていると指摘。日本学生支援機構が金融事業として無理な回収を強化している実態を告発しました。

 学生がつくる「高等教育無償化プロジェクト」(FREE)代表の女性は、FREEが取り組んでいるアンケートから、学費や生活費のためにアルバイトに追われ、将来の奨学金返済が重圧になっている学生たちの実情を報告。「無償化は非現実的と言われることもあるが、この学生の現実に即した政治的判断がなされるべきです。未来の世代に同じ思いをさせたくない」と訴えました。

 中嶋哲彦名古屋大学教授は、「無償化」をうたう政府の修学支援法が、人材育成や国際競争という側面から出てきた経緯を紹介。無償化と筋の違う支援要件をつけ、大学に「改革」を押しつける仕組みになっている点を批判しました。

 渡部昭男神戸大学教授は、無償化は人権だという認識を広げていく重要性を強調。「韓国のように授業料を半減するとすれば、1兆円の財源でできる」と主張しました。


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