2019年6月14日(金)
マクロスライド廃止 一律底上げめざす
“足りない年金”で志位氏
志位委員長は13日、日本記者クラブでの会見で、“老後の夫婦は、年金に加えて2000万円が必要”とした金融庁報告書に触れて、「国政上の大争点です。年金の自動削減の仕組みである『マクロ経済スライド』を廃止し、『減らない年金』にする。同時に、低年金者に一律年6万円の底上げをするという対案を示してたたかう」と語りました。
報告書について志位氏は、夫婦2人の収入と支出の差額が月5万5000円、30年間で2000万円になり、「マクロ経済スライド」が続けば、さらに1600万円給付が下がり、合計3600万円の不足分が生まれると指摘し、「もともと厚労省の計算で、家計調査からつくった動かしようのない数字であり、事実の問題として突き付けられています」と述べました。政府が報告書を受け取らないなどと語っていることについて、「受け取りを拒否しても、年金が足らないという現実は変わらない。都合の悪いことは『穴を掘って埋めてしまう』=『焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)』のような野蛮なやり方で隠蔽(いんぺい)をはかるなど許せません。これ自体が政治の姿勢として大問題です」と批判しました。
「年金が足らないという現実を受け止めて、貧しい年金を安心の年金にすることこそ政治の役目です」として、緊急の課題として、「減らない年金」、低年金者への一律底上げという対案を示していくと強調しました。