2019年6月9日(日)
採用での性差別なくそう
日本学術会議が都内で公開シンポ
日本学術会議(山極壽一会長)は8日、東京都内で「横行する選考・採用における性差別、統計からみる間接差別の実態と課題」と題する公開シンポジウムを開きました。
東京医科大での不正入試問題にかかわる文科省調査で、医学系学部の女子は男子の1・2倍入りにくいことが明らかになりました。
ウィメンズアクションズネットワーク理事長の上野千鶴子さんは「入り口での『立ち入り禁止』が続いていた。他の分野も応募と採用の性比を公開してほしい。私たちが『仕方ない』とすることが性差別の再生産につながる」と話しました。
日本女子大学教授の大沢真知子さんの報告では、民間企業での総合職のなりにくさは女性は男性の1・5倍。総合職は8割が男性、一般職は8割が女性です。「初期の女性差別が管理職の女性比率を低くしている」とのべました。
女性が2割しかいない医師やメディアの過酷な労働環境が指摘され、産婦人科医師の対馬ルリ子さんは「長く働けて患者さんの治癒率向上にもつながる医療環境の早急な整備が必要」だと話しました。