2019年6月8日(土)
高校無償 朝鮮学校差別やめて
韓国の教職員ら日本政府に要請
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国が朝鮮学校を「高校授業料無償化」の対象から除外した問題で、韓国から訪日した教職員らが7日、朝鮮学校を「無償化」の対象とするよう日本政府に求めました。
要請したのは韓国の市民団体「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」。「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」や保護者らとともに国会内で要請。日本国憲法、国際人権規約、子どもの権利条約に背く、朝鮮学校への差別的措置を「一日も早く撤回して」と訴えました。
要請には文部科学省、法務省、外務省の担当者が出席。「法令に定められている」「差別ではない」とくり返すと、「明らかな差別だ」「人権問題だ」という怒りの声が響きました。
「高校授業料無償化」は2010年度から実施。各地の朝鮮学校が申請したのに対し、安倍政権は13年、文科省令で規定を削除し、朝鮮学校は指定しないと通知しました。
福岡、大阪、広島、愛知、東京の朝鮮高校生らが除外の不当性を裁判に訴えています。
大阪地裁は17年、除外は違法と判断。一方、東京高裁は昨年10月、高校生らの訴えをすべて否定する、学ぶ権利の保障に逆行する判決を出しており、現在、最高裁判所の判決が待たれています。