2019年6月6日(木)
不正入試 3大学を提訴
「人生変えられる人 出ないように」
元受験生が東京地裁に
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東京医科大学など3大学で不正入試により不合格にされた女性が5日、3大学に計3600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。東京都内で記者会見した女性は、「私が声をあげることで、公正な入試が行われるきっかけになってほしい」と語りました。
原告は、医療機関で勤務経験のある受験時20代の女性。訴状によると昨年1月、東京医大、昭和大、順天堂大の医学部を受験しましたが、いずれも不合格になりました。
しかし、大学側の再調査で、女性や社会人経験者であることを理由にした「得点調整」が判明。東京医大と昭和大から2次試験の合格通知が届き、順天堂大から1次試験の合格通知を受けました。
今春から別大学の医学部に進学した女性は、「経過を明らかにして再発防止対策をしてほしい。(不正入試で)人生を変えられる人が出ないようにしたい」と語りました。
東京医大等差別入試被害弁護団代表の河合弘之弁護士は、「さまざまな理由で声をあげられない人がたくさんいる。そうしたことを背景に裁判を進めたい」と話しました。
不正入試では東京医大を不合格になった女性33人が慰謝料などを求める訴訟を東京地裁に起こしています。