2019年5月19日(日)
「安倍政治サヨナラ選挙」に 批判とともに希望を語ろう
全国革新懇総会 志位委員長の特別発言
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日本共産党の志位和夫委員長は18日の全国革新懇総会で、目前に迫った参院選をいかにたたかうかをテーマに第6回中央委員会総会(12日)の決定にふれながら特別発言し、「市民と野党の『本気の共闘』の勝利、日本共産党躍進で『安倍政治サヨナラ選挙』、『誰もが希望をもち、安心して暮らせる日本をつくる選挙』にしよう」と呼びかけました。
批判は事実と論理にもとづいて
志位氏は冒頭、いま国民の間では、6年半に及ぶ安倍政権への不信と批判が渦巻くと同時に、「どうしたらいいか」という展望、希望が見えず、閉塞(へいそく)感も広がっていると指摘。このもとで「参院選では、安倍政治に対する本質を突く批判とともに、国民の切実な願いにこたえて、展望、希望を語ることを心がけていきたい」と決意と抱負を語りました。
たとえば、憲法をめぐって、「安倍政権のもとでの改憲反対」は約6割と多数でも、9条に自衛隊を明記する首相案には賛否が拮抗(きっこう)しています。志位氏は、「それだけに9条に自衛隊を書き込む危険はどのようなものかを事実と論理で丁寧に伝えることが大切と思います」と述べ、自民党がまとめた改憲条文案に即して二つの大問題を指摘。条文案は(1)「前条の規定は…自衛の措置をとることを妨げない」と設けることで9条2項を立ち枯れにするとともに(2)「自衛隊の行動」は、「法律で定める」とすることで、時の政権が法律さえ通せば何でもできるようにしている―と批判し、「『安倍政権だから悪い』という結論ありきでなく、どこが問題かを事実と論理に基づいて、また、国民の願いとの関係で明らかにしていく冷静な批判をこころがけたい」と述べました。
心に響くわかりやすい言葉で希望を語る
同時に志位氏は、参院選で市民と野党の共闘勝利、日本共産党躍進をすすめるうえで「国民の願いにこたえ、心に響くわかりやすい言葉で、私たちの展望を語り、希望を語っていきたい」と表明。(1)8時間働けばふつうに暮らせる社会(2)暮らしを支える社会保障(3)お金の心配なく学び、子育てができる社会―という日本共産党の「暮らしに希望を―三つの提案」を紹介。それに必要な財源は「消費税に頼らない別の道」でまかなうことを説明しました。
本当に現実性のある政治とは何か
志位氏は、「本当に現実性のある政治とは何か」と問いかけ、「私たちが示している展望・希望は、どれも政治の転換が必要な課題ですが、同時に、現実的な対案となっています」と強調。
「野党は言うだけで現実性がない」という安倍政権の批判に対して、「逆です。安倍政治こそ現実性を失っている」と述べ、安倍政権が民意を無視して進めようとしている消費税増税、改憲、原発輸出・再稼働、辺野古新基地建設のいずれもが、「現実とあわなくなっている」ことを端的にのべ、その切り替えを求める対案にこそ本当の現実性があることを力説しました。
だれもが尊厳をもって自分らしく生きられる社会を
さらに志位氏は、性暴力やハラスメントに勇気をふりしぼって声をあげる人が続き、絶対に孤立させまいと連帯する市民の運動が「#MeToo」を合言葉に広がっていることは「日本社会にとっての大きな希望」と強調。「新しい市民運動に学び、寄り添い、誰もが尊厳をもって自分らしく生きられる社会を一緒につくっていく選挙にしていきたい」と述べました。
同時に、青年・学生分野では、共産党のことは知られてない、政治は変わらないという気持ちが強いものの、ジェンダー平等、LGBTなど性的少数者、格差と貧困、地球温暖化、高すぎる学費、奨学金などの分野で高い関心を寄せているとして、「若者の心に響く訴えをしていきたい」と強調しました。
希望は共闘―共産党をのばして
最後に、志位氏は、政治を変える希望は共闘にあると指摘。同時に、「米国言いなり」「財界中心」という自民党政治の二つのゆがみをただす日本共産党が伸びてこそ共闘も進むとして、「革新懇が共闘の要として奮闘するとともに、『三つの共同目標』を広げる独自の役割を発揮することがいまほど求められるときはありません」と訴えました。