2019年5月16日(木)
学テが教員の負担に
畑野議員 文科相「調査を検討」
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日本共産党の畑野君枝議員は15日の衆院文部科学委員会で、小中学校の授業時間数の大幅な増加や教員の長時間労働の要因に文科省実施の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)があると指摘し廃止を求めました。
畑野氏は、2017年度の小学5年生の年間総授業時数が平均1040・2単位時間で、標準より60・2単位時間も多いと紹介。「学力テスト」で学校間の競争が強まり、標準以上の授業時数の確保が至上命題となっていると指摘しました。
その上で、16年4月28日の文科省の通知が、テストの過去問題を集中的に解かせるなどのため本来の学習時間が十分確保できないと指摘していることを示し「実態調査をしたのか」と質問。同省の清水明総合教育政策局長は「調べているわけではない」などと答弁しました。
畑野氏は、全日本教職員組合が全国の小中学校を対象に昨年実施した「学力テスト」実態調査アンケートで、過去問題の指導など「事前の特別な指導」をした小学校が5割を超え、独自の採点や分析をする小中学校が34・7%、実施する教科の授業時間数を増やした小学校が12・3%に達するとして「通知から3年たつが何も変わっていない。教員の大きな負担になっている」と指摘。実態調査を要求しました。
柴山昌彦文科相は「アンケートを踏まえて検討したい」と表明しました。