2019年5月15日(水)
学童 国の責任放棄
倉林議員 職員基準変え質低下
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日本共産党の倉林明子議員は14日、参院厚生労働委員会で、審議中の地方分権一括推進法案で、学童保育指導員の配置基準を「従うべき基準」から「参酌すべき基準」に変更しているのは、学童保育に対する国の責任の放棄だと批判しました。
倉林氏は、放課後学童クラブ事業は、2015年に「従うべき基準」として国が定めた最低基準で、指導員を2人以上の配置を原則とし、そのうち1人は有資格者(放課後児童支援員)とした理由を質問。厚労省の浜谷浩樹子ども家庭局長は「(学童保育の)質の確保」を実現するためだと認めました。
倉林氏は、基準を検討した専門委員会の会長が「基準は子どもの発達に重要な役割を果たす学童保育の質を担保するために設定した。地方分権とは別のもの」と指摘していることを紹介し、「厚労相はこれを尊重すべきだ」と批判しました。根本匠厚労相は「地方自治体が実情に応じて判断する」と答弁しました。
倉林氏は、地方自治体が有資格者支援員の確保ができない背景に、処遇の低さがあると指摘し、「従うべき基準」だからこそ、不十分ながらも、国の処遇改善の対策が行われたと主張。変更は「学童保育の基盤を掘り崩す。地方分権で自治体に丸投げすることは、国の責任放棄だ。断じて認められない」と強調しました。