2019年4月21日(日)
社会教育施設が変質
畑野議員 所管移管問題で警告
衆院文科委
|
日本共産党の畑野君枝議員は17日の衆院文部科学委員会で、政府の地方分権一括法案が、図書館や公民館などの公立社会教育施設の所管を、教育委員会から自治体の首長にすることを可能とする問題で、同施設の機能が変質させられると批判しました。
柴山昌彦文科相は、首長への移管後も「法律や法律に基づく基準を踏まえ、社会教育施設として適切な管理運営に努めていくことが重要だ」と述べました。
畑野氏は、教育委員会法の三つの根本方針=教育行政の地方分権、住民の意思の公正な反映、教育委員会の首長からの独立性を紹介し、教育委員会が国民の自己教育・相互教育である社会教育の施設を所管するのは当然だと主張。同法案で「首長と教育委員会の意見が対立した場合に、教育委員会の意見が首長の意向を変更させたり、抑制させたりできるのか」と質問。柴山文科相は「教育委員会が首長に提出する意見に法的な拘束力はない」として、首長からの独立性に担保がないと認めました。
畑野氏は全国の公立施設で民間企業の施設管理・運営を進める指定管理者導入施設が15・6%なのに対し、首長部局に移管されている自治体では41・7%にのぼることを明らかにし、「法改正の目的に社会教育の振興が掲げられているが、社会教育の在り方を大きくゆがめる法改悪はやめるべきだ」と主張しました。