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2019年4月14日(日)

道府県議選の当選者 女性比率 自民が最低

二階氏「候補増やさない」

「女性活躍」は選挙目当て

 「急いで騒ぎ立てて女性(候補者)を多くしなくてはいけないというのは賛成できない」。二階俊博自民党幹事長がこう述べたのは、「政治分野における男女共同参画推進法」のもとで初めての道府県議選(7日投開票)の翌日の記者会見です。

 同選挙の当選議員に占める女性の比率は10・4%で、なかでも自民党は候補者の比率がそのまま反映し、3・5%と主要政党で最低でした。記者から「なかなか女性議員の進出が進んでいない」と指摘された二階氏は冒頭の発言で現状を正当化したのです。

 自民党女性議員は国政でも衆院7・8%(全体10・2%)、参院15・2%(20・7%)と低水準で全体を押し下げており、片山さつき女性活躍担当相は「(同党女性候補増に)効果のある対策があれば、もうとっくにやっている」(3月8日、記者会見)と言い放ちました。

 しかし推進法は「女性活躍」を看板に掲げる安倍政権のもとで成立したもので、国・地方選で「男女の候補者の数ができる限り均等となること」とし、政党に女性候補者数の目標設定の努力義務を課しています。

 さらに推進法の基本理念の「男女共同参画社会基本法」(1999年施行)は前文で、男女の人権尊重や性別に関係なく個性と能力を十分に発揮できる社会の実現は「緊要な課題」だとしています。

 二階、片山両氏の発言は、法の趣旨に逆行し、政権与党の責任放棄だけでなく、背景にある日本社会の深刻な女性差別への不見識を示すもので、「女性活躍」は選挙目当てのうそだと白状したようなものです。(日隈広志)


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