2019年4月14日(日)
小中学校授業時数が大幅増
文科省 見直し求める通知
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小中学校の授業時数が大幅に増えていることが文部科学省の調査で分かりました。小学5年の年間総授業時数(実績)の平均は2008年度の999時間から17年度には1040・2時間に増加(1授業時間=45分)。中学1年も1027時間から1061・3時間に増えました(同50分)。
調査は昨年、公立の全小中学校等を対象に実施。文科省が定める17年度の小5の標準授業時数980時間に対し、4分の1の学校で1051時間を超えていました。さらに3・9%の学校では1日6時間授業が週3日以上となる1121時間を超えていました。
年間総授業日数(計画)が206日以上の学校も増加。15年度から18年度の間に小学校で16・9%から27・8%に、中学校で17・8%から24・8%に増えました。
今後も、小学校の英語の教科化などで授業時数の増加が見込まれており、すでに小5の標準授業時数は18年度から995時間に増えています。
調査結果を受け、文科省は3月末に初等中等教育局長名で通知を発出。指導体制を整えずに標準授業時数を大きく上回れば教師の負担増加に直結するとし、19年度以降の年間授業計画を精査し「必要な場合には、授業時数の見直しなどの措置をできるだけ早い段階で講じる」よう求めています。災害や流行性疾患に備えて、計画段階で授業時数を大幅に上積みすることについても「不測の事態に備えることのみを過剰に意識して標準授業時数を大幅に上回って教育課程を編成する必要はない」としています。