2019年4月13日(土)
塚田副大臣・桜田五輪相の辞任
「悪い流れ」自民に危機感
衆院補選、参院選を意識
塚田一郎国土交通副大臣の辞任に続き、桜田義孝五輪相の辞任という事態に、安倍政権と自民党内で危機感が強まっています。
自民党議員の一人は「塚田氏の辞任から1週間もたたずに桜田五輪相の辞任は悪い流れだ。選挙の真っ最中であり、決戦と位置付けるたたかいは始まったばかりだ。参院選へ向かうときに非常に良くない」と語ります。「被災地に関わる失言だが、3年前の参院選では被災地の東北6県で5敗している。塚田氏も新潟の改選組だが、16年には新潟で負けている。1人区でのたたかいを重視する中で、首相の危機感は強い」と厳しい表情を見せます。
別の自民党議員は「桜田氏の発言は、東北の改選議員を前にしてのもので最悪だ。緩みも甚だしい。ただでさえ『自民党はおごっている』という悪感情は蓄積している。一歩間違えば流れは一気に変わる」と述べます。
被災地では政権の対応に「謝って辞めればいいということなのか」という不信の声が広がっています。
ある自民党関係者は大阪12区の衆院補選を意識します。「一人区でのたたかいを占う上で、沖縄と大阪の衆院補選が重要。二つとも落とすようなことは絶対に避けたい。首相官邸も大阪に力を入れており、安倍首相も大阪に入る構えだ。しかし、この事態で入りにくくなった」
地方選の現場からも中央への不満と突き上げが激しいと言います。塚田氏は麻生派、桜田氏は二階派であることから、安倍首相が麻生、二階両氏に「配慮」し対応が遅れたことで「票が減った」「影響が出る」という声も漏れます。