2019年4月9日(火)
教訓をただちに生かし全員当選をめざして奮闘しよう
――統一地方選挙前半戦の結果と後半戦のたたかいについて
2019年4月8日 日本共産党中央委員会常任幹部会
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7日、投開票された統一地方選挙の前半戦で、日本共産党は、41道府県議選では99議席(議席占有率4・35%)を獲得しましたが、前回の111議席(4・86%)から後退し、愛知県は新たに県議空白となりました。17政令市議選では、前回の136議席(13・31%)から115議席(11・36%)への後退となりました。
道府県議選では、今回新たに議席を獲得・奪還したところが16選挙区生まれ、埼玉、富山、滋賀、和歌山、高知、大分では議席を増やすことができました。一方、12道府県で議席を減らす結果となりました。
選挙戦の結果をはかるさいに、「17年10月の総選挙で獲得した440万票をベースにして850万票の目標に向けてどれだけ伸ばせるか」(1月の全国都道府県・地区委員長会議の報告)でみることが大切です。今回の前半戦で、わが党は、17年総選挙比例票との比較では、道府県議選で124・4%、政令市議選で110・2%の得票を獲得しました。この点で、今回の選挙は、今後の前進に向けた足がかりを築くものであり、全体として善戦・健闘と言えるたたかいとなったと考えます。
日本共産党に支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、党躍進のために日夜奮闘していただいた支持者、後援会員、党員のみなさんに心からのお礼を申し上げます。
11道府県知事選、6政令市長選では、道府県政の転換、市政の転換をかかげて候補者を擁立、あるいは推薦、支援してたたかいました。
北海道では、カジノ、原発、鉄路存続などの旗印を明確にし、市民と野党の共闘候補として石川ともひろ氏の勝利に力を尽くしました。
大阪府知事選・市長選では、「『大阪都』構想ストップ、維新政治を終わらせる」という一点で、小西ただかず候補、柳本あきら候補を自主的に支援してたたかいました。
わが党が大義の旗を鮮明にして首長選挙をたたかったことは、今後の道府県政・市政の転換や、市民と野党の共闘の前進をはかるうえで重要な意義をもつものです。
(2)
前半戦のたたかいから何を教訓にし、後半戦に生かしていくか。常任幹部会として次のことが大切であると考えます。
第一に、政治論戦では、わが党の訴えは有権者の気持ちにかみあったものであり、選挙戦をリードしました。わが党は、安倍政治への審判と地方政治の転換を掲げ、「自公対共産党」の対決構図を鮮明にしてたたかいました。「消費税10%増税の中止」「国保料(税)の値上げではなく値下げを」「『住民福祉の増進』という自治体本来の姿をとりもどす」「9条改憲を許さず平和を守る」など、政治を変える希望と展望を語ったことは、多くの有権者の心をとらえ、支持と共感を広げました。住民と力をあわせて政治を動かす地方議員のかけがえのない役割・実績を押し出したことも大きな力になりました。論戦の基本に深い確信をもって、後半戦にさらに発展させることを訴えます。
第二に、情勢判断と対策を正確に行えたかどうかです。1月の都道府県・地区委員長会議では、「現有議席の確保自体が容易ならざる課題」と強調するとともに、「現有議席を絶対確保すること、新たな空白議会をつくらないこと――この二つを最優先にすえるとともに、新たな議席増に攻勢的かつ手堅く挑戦する」という構えを貫くことを訴えました。この構えを揺るがず貫けたかどうかが前半戦の明暗を分けました。後半戦の情勢判断と対策をただちに、正確に行い、打つべき手だてを打ち切ることが大切です。とくに党機関の責任で「共倒れ」を絶対につくらない手だてを断固としてとることを訴えます。
第三に、宣伝・組織活動で勝利に必要な勢いをつくりだし、運動量でやるべきことをやりぬけたかどうかが、選挙結果を左右しました。1月からとりくんだ「必勝作戦」をはじめ、党機関や候補者、支部指導部の「なんとしても勝ちたい」という決意を込めた訴えが、支部と党員の決起を広げました。読者、後援会員、支持者に「折り入って」作戦で率直に協力をお願いし、選挙の担い手が急速に広がる経験も生まれました。ありとあらゆる条件をくみつくして、全支部・全党員参加の運動をつくりだし、宣伝・組織活動の飛躍をかちとり、勝利を切り開こうではありませんか。
こうした前半戦の教訓を生かし、目前に迫った後半戦――東京・特別区議選、一般市町村議選の勝利へ全力をあげることを心から訴えます。消費税増税の根拠は総崩れとなり、国保料(税)の問題は後半戦でも大争点となっています。安倍政権のウソ・忖度(そんたく)政治への批判が強まっています。
後半戦ならではの厳しさ、激しさ、たたかいの条件を直視するとともに、わが党の前進・躍進のチャンスを生かす構えを貫き、全員当選をめざして奮闘しようではありませんか。
(3)
4月9日告示・21日投票で、衆院大阪12区補選、沖縄3区補選が行われます。
大阪12区補選では、宮本たけし衆議院議員を無所属候補として擁立し、必勝を期してたたかう表明を行ったことに、熱い期待と激励が寄せられています。“市民と野党の共闘を成功させ、安倍政権に退場の審判を下す”――この本気の姿勢が、多くの市民・国民の共感を広げています。
沖縄3区補選は、相手候補が政策のトップに「辺野古移設容認」を明記し、自民党・公明党が死に物狂いで業界の締め付けや無党派層への浸透をはかろうとしており、激烈なたたかいとなっています。
統一地方選の後半戦での勝利とともに、二つの補選の勝利に全国が連帯してたたかい、参議院選挙での共闘の成功と日本共産党躍進への扉をひらこうではありませんか。