2019年4月5日(金)
大学 疲弊させる「改革」
畑野氏、政府の方針を批判
衆院委
日本共産党の畑野君枝議員は3日の衆院文部科学委員会で、柴山昌彦文科相が2月に発表した「柴山イニシアティブ」について質問。大臣は、成果に応じた「手厚い支援」と「厳格な評価」で大学の教育、研究、ガバナンス改革を促進するために修学支援法案と学校教育法等改正案を提出したと述べました。
畑野氏は、「柴山イニシアティブ」が、「世界をけん引するトップ大学群」と「地域や専門分野をリードする大学群」の二つの類型にまとめようとすることについて、「財界が求めている大学像と、うり二つだ」と指摘。ノーベル賞受賞者の梶田隆章東大宇宙研究所所長や白川英樹筑波大学名誉教授らが参加する団体が、企業的なガバナンスを大学に持ち込む政府の「大学改革」は、大学の教育・研究の性格にふさわしくなく、大学を疲弊させるものと述べていることを紹介し、「柴山イニシアティブ」を批判しました。
畑野氏は、学校教育法を改正し、大学の自主的取り組みである認証評価に大臣の関与を認め、評価結果を大学の運営費交付金の算定に影響する法人評価に反映させるようにすることは「認証評価の趣旨に反する」と批判。文科省の伯井美徳高等教育局長は「これまでの制度の趣旨を変えるものではなく、資源配分に結びつくものではない」と述べました。
また畑野氏は、私立学校法の改正に関連し理事長・理事会の権限強化の根拠とされてきた2014年の施行通知の撤回を求めました。