しんぶん赤旗

お問い合わせ

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら

2019年4月4日(木)

きょうの潮流

 「春を迎える楽しさは格別ね。年をとって庭にも出られなくなったけれど、窓からオドリコソウの花を眺めているだけで心がワクワクしてくるの」▼何気ない日常から幸せを拾い集め、くらしを楽しむ達人だった生活評論家の吉沢久子さん。年を重ねても好奇心を失わず、前向きに物事をとらえる姿勢に多くのことを学びました▼本紙日曜版で17年間続いたエッセー「四季折々」では、くらしの工夫や老後を生き生きと過ごす知恵などをつづってきました。毎回、読者から多くの共感が寄せられました▼特に心に残ったのが、「今日を一番いい日にする」という言葉です。過ぎたことを悔やむよりも、今日を丁寧に生きて一番いい日にする。そうした積み重ねがいい人生をつくる―。言葉通りのくらしを紡ぎ、最期は眠るように亡くなりました。101歳でした。「私は十分生きましたので明るく参ります」との言葉を残して▼笑顔を絶やさない吉沢さんでしたが、世の中の動きにアンテナを張り、許せないことには怒りの声を上げてきました。繰り返し訴えていたのが、自らの戦争体験に裏付けられた、「戦争は嫌だ」の思いでした▼病床でも「赤旗」には目を通していたそうです。かつて本紙創刊記念の談話で「生活者の目から見れば…日本共産党だけは信用できます」「難しい理屈じゃなく、戦争は二度とごめん、そんな女性の声もどんどん載せてもらいたいですね」と語っていました。思いを受け継ぎ、その生き方に近づけるよう励んでいきたい。