2019年3月28日(木)
2019年度予算 成立
暮らしに打撃、自公に審判を
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2019年度予算は、10月の消費税の10%増税を前提とし、兵器爆買い、原発推進のための予算です。国会の論戦を通じて、日本経済の6割を占める家計消費の深刻なマイナスが続き、実質賃金マイナスが続いていることが明らかになり、政府の消費税増税の根拠は破綻しました。内閣府の景気動向指数は3カ月連続悪化し、政府は月例経済報告でも景気悪化の可能性を認めています。今の経済情勢で国民に5・7兆円もの負担を押し付ければ、経済に壊滅的な打撃を与えます。
米国兵器爆買い
同予算で軍事費は5兆2574億円で5年連続過去最高を更新しました。米国の有償軍事援助(FMS)に基づく購入額が7013億円と過去最高額です。しかも、米政府監査院から1000件近い欠陥が指摘されているF35戦闘機を今後100機以上購入し、取得費や維持費などで6000億円を超えるイージス・アショアを導入する兵器の爆買い予算です。
統計不正未解明
予算審議の前提となる統計不正に対して、安倍政権は、真相解明に背を向けて予算を成立させました。
1月の国会開会前から、毎日勤労統計の不正・偽装が発覚し、予算案を閣議決定し直す、かつてない事態に追い込まれました。政府・与党は、野党が一致して求めた必要な資料の提出も、真相解明のキーマンとなる参考人の国会招致も拒み続けました。厚労相が「第三者」による公正・中立な調査と称した「特別監査委員会」は、ウソを認めながら組織的隠ぺいを認めないなど、欺まん的な報告を繰り返しました。
原発再稼働推進
同予算は原発再稼働を推進し、核燃料サイクルを温存しています。経済産業省は、国内で原発を動かす電力会社に対する補助制度を創設し、その費用を上乗せすることを検討。「原発ほど高くつくものはない」と認めたのです。原発輸出がとん挫し、国内の再稼働は安全面でも、コストの面でも成り立たなくなっています。
十分な審議もせずにこの予算を成立させた安倍政権に連続する統一地方選と参院選挙で国民の審判を下すべきです。(若林明)